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Benjamin Clementine──アレッポヴィルの怪人



 '17年1月、ドナルド・トランプを皮肉ったゴリラズの新曲「Hallelujah Money」に客演し、改めて強烈な印象を与えたイギリスの奇才、ベンジャミン・クレメンタイン。その彼が、'17年5月30日、'15年初頭の1stアルバム以来、2年半ぶりとなる新曲「Phantom Of Aleppoville」を発表した。

 6分半に及ぶ大作「Phantom Of Aleppoville」は、全く趣きの異なる複数のパートから成る組曲風の風変わりなチェンバー・ポップ・ナンバー。複数のキャラクターを歌い分ける一人オペラ状態の演劇的な作風は、劇中劇のように途中で全くの別曲が挿入される「Adios」(2014)や、トランプもどきに扮した「Hallelujah Money」にも通じるが、「Phantom〜」は構成や展開がより大胆で、これまでの彼の作品の中で最も意外性に満ちた怪作になっている。

 “いじめ”を題材にしたこの曲は、幼い子供たちとマント姿のベンジャミンが登場する幻想的な音楽ヴィデオと共に公開された。ベンジャミン扮する“アレッポヴィルの怪人”の正体とは?

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Masego──母に捧げるバラード



 '16年S.A.D.E.大賞受賞者のマセーゴ。最近発表された彼の2つの新曲が素晴らしいので紹介しておきたい。

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Chuck Berry──ヘイル!ヘイル!オチンチン



 校長先生、逝く。
 
 ラッパーも顔負けの天才的なライム・スキルを持つチャック・ベリー。言葉の魔術師でもあった彼の最大のヒット曲は、「Johnny B. Goode」でも「Roll Over Beethoven」でも「Rock And Roll Music」でもなく、「My Ding-A-Ling」(1972)である。'72年2月3日、イギリスのLanchester Arts Festivalで収録されたライヴ録音を4分に編集したヴァージョンが同年7月にChessからシングル発売され、彼にとって最初で最後の全米ナンバーワン・ヒットになった。原曲は、デイヴ・バーソロミューが'52年にKingに吹き込んだ同名曲。先生はこれを改作し、ロックンロール学校の校歌にしてしまった。

 この歌で“ding-a-ling”は、おばあちゃんが買ってくれた鈴の玩具として登場するが、それは“おちんちん”を意味する俗語でもある。主人公が宝物のように大切にするその鳴り物は、同時に“ロックンロール”のメタファーとして捉えることができるかもしれない。

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| Man's Man's Man's World | 06:00 | TOP↑

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Benjamin Clementine──さらば



 ベンジャミン・クレメンタインの「Adios」。自身の弾くピアノと、ヴァイオリン&チェロの室内弦楽をバックに歌われるアップテンポのワルツ曲。マイナー調のブルース進行はスクリーミン・ジェイ・ホーキンス的だが、シャンソン風の端正な歌い口は、スクリーミン・ジェイと同時にスコット・ウォーカーを思わせたりもする。

 「Adios」を聴いて誰もが驚くのは、途中で曲が中断され、聴き手に向けたベンジャミンの喋りに続いて、全くの別曲が挿入される型破りな曲構成だろう。大胆不敵な演劇的表現や、そこで聴かれるオペラ歌唱には、ジェイク・サックレイやレオ・フェレといった英仏シャンソン歌手に加え、マリア・カラスやルチアーノ・パヴァロッティまでも影響源として挙げる彼のユニークな個性がよく表れている。2nd EP『Glorious You』(2014)で発表されたこの曲は、後にデビュー・アルバム『At Least For Now』(2015)に再録音版が収録された。シングル曲ではないが、彼の個性を強烈に印象づける決定的な代表曲のひとつである。

 臆病な自分に別れを告げる内省的な歌詞は、『Glorious You』で共に発表された「Condolence」と似ている。また、一心に夢を追いかける自分を描いている点は、デビューEP『Cornerstone』(2013)収録曲で、同じく『At Least For Now』で再録音された「London」に通じる。“Adios”とは、言い換えれば“Don't look back(振り向くな)”である。ベンジャミンの歌には若者特有の自己にまつわる苦悩や闘争を描いた自叙伝的なものが多いが、豊かなイメージを喚起する瑞々しい言葉には、世代を超えて人を魅了する純粋な美しさがある。'14年の秋、「Condolence」のヴィデオを視聴して衝撃を受けた後、私はこの曲を聴いて完全に打ちのめされた。

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| Man's Man's Man's World | 03:30 | TOP↑

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追悼 GEORGE MICHAEL(午後)──ブルーのち自由



 ジョージ・マイケル追悼記事の後編。ワム!時代の名曲を訳した前編“晴れのちブルー”に続いて、今度はソロ時代の名曲を訳す。取り上げるのは、2nd『Listen Without Prejudice Vol. 1』(1990)の主要曲「Freedom 90」。

 言うまでもなく、ワム!時代のヒット「Freedom」のセルフ・リメイクではない。ポップ・スターから脱却し、何ものにも束縛されない自由なソウル道を邁進し始めた新生ジョージ・マイケルの渾身の所信表明。以後のジョージの姿勢が明快に示された、彼にとって終生のテーマ曲とも言える作品だ。

 ここでは歌詞の拙訳(偏見なしに読んでほしい)とあわせて、同曲の音楽ヴィデオではなく、'93年12月1日の世界エイズ・デーにロンドンで行われたHIV/エイズ撲滅のための慈善コンサート〈Concert Of Hope〉の映像をご覧いただきたい。主催のナショナル・エイズ・トラストの支援者でもあるダイアナ妃を客席に迎えたこのコンサートに、ジョージ・マイケルはミック・ハックネル、k.d.ラングと共に出演し、トリで圧巻のパフォーマンスを繰り広げた。もちろん「Freedom 90」も歌われる。彼の素晴らしさ、偉大さは、このライヴ映像を観れば嫌というほど分かる。往年の彼をよく知らない淑女の皆さん、そして若き野郎どもも、どうか偏見なしに観てほしい。これぞ最高のジョージ・マイケルだ。

 心から冥福を祈る。ジョージ・マイケルよ、永遠なれ!

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| Man's Man's Man's World | 20:00 | TOP↑

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