2012.10.22 Mon
You were there──名作ヴィデオ・クイズ
突然ですが、クイズです。ここはどこでしょう?
これだけで分かったら凄い。この1枚の写真だけで場所を言い当てられるのは、恐らくこの街の住人くらいだろう。実は、今から四半世紀前、ここである音楽ヴィデオが撮影された。'80年代の洋楽世代なら誰でも一度は見たことがあるだろう有名な作品である。一体何の曲のヴィデオでしょうか?というのがクエスチョンだ。
撮影はこの街の複数の場所で行われた。ヒントの写真をいくつも見せていくので、“ヴィデオ・クリップ大好き!”という人は、是非、何のヴィデオか当てて頂きたい。
川に浮かぶ小島
写真2
川が流れている。冒頭で見せた写真1に写っているのと同じ川である。対岸の左の方に、黒い塔、ドーム屋根の建物、とんがり屋根の時計塔が並んでいる。その時計塔のすぐ右隣りに、背の低い赤い三角屋根の建物──側面が野球のホームベースみたいな形──が見えると思う。この三角屋根の建物は、冒頭の写真1で木の間に見えるのと同じ建物である。つまり、写真1のベンチの所から真っ直ぐ正面に向かって歩き、川のほとりまで来たのである。今度は少し左へ歩いてみよう。
写真3
写真2と同じ黒い塔、ドーム、時計塔が見える。この3つの建物は重要な目印になるので、3点セットで覚えてもらいたい。少し左へ動いたら、今度は左手に橋が見えてきた。実は、いま立っているこの川のほとりこそ、問題のヴィデオが撮影された場所なのである。
写真4
ここでいきなりジャンプ。左手に同じ3つの建物が見える。そして、川の真ん中に細長い小島が浮かんでいる。小島は川の中州である。写真1〜3はいずれもあの小島からの眺めだ。ヴィデオはあの小島の上で撮影された。
写真5
いま立っている場所が本当の川岸である。対岸に同じ3つの建物、右手に小島、左手に橋が見える。今度はここから川沿いに左方向へ歩き、あの橋の付近まで行ってみよう。
川のほとり
写真6
左へ歩いてきた。例の黒い塔と時計塔が見える。が、真ん中にあったはずのドームが消えてしまった。なぜか。実は角度が変わったせいで、ドームは黒い塔の陰に入って見えなくなっている。ドームは、実際には黒い塔と時計塔の真ん中にあるわけではないのだ。
写真7
橋までやって来た。橋の先に黒い塔、そして、再びドームが見える。さっきは右横から眺めていたため、ドームが黒い塔の右側にあるように見えたが、ドームは実際には黒い塔の左奥に建っている。ここには写っていないが、時計塔は画面右のすぐ外にある。このまま更に左へ歩いていくとしよう。
写真8
川沿いに歩き、今度は橋の左側へやって来た。対岸にドーム、黒い塔、そして、橋の向こうに時計塔が見える。写真5の川岸から川沿いに左方向へずっと移動すると、ここへ来るわけである。
写真9
写真8とほぼ同じ場所から撮影。この川には白鳥がいる。可愛いなあ。餌を与えてみる。
写真10
うわ、いっぱいいやがる。ここは白鳥の溜まり場だ。実はヴィデオには彼らも出演している。ヴィデオの撮影は、この場所と写真1〜3の小島の両方で行われた。再び対岸に目をやる。黒い塔は橋の末端に建っている。砦のような雰囲気だ。では、あの古めかしい橋を渡ってみることにしよう。
古い石橋
写真11
橋へやって来た。石橋だ。14世紀に造られた恐ろしく古い橋である。建造時、日本は室町時代だった。この橋は金閣寺と同じくらい古い。橋の向こうにさっきの黒い塔が見える。対岸まで歩いていこう。
写真12
近づいていくと、かなり巨大な塔であることが分かる。アーチ型になっている。ゴシック様式の見事な建物だ。左奥にはさっきのドームも見える。
写真13
対岸へやって来た。橋の出入り口にそびえる塔を、さっきと逆方向から眺める。デカい。
写真14
同じく橋の入口付近からの眺め。この写真は決定的な1枚である。ヴィデオにはこれと全く同じ光景が登場する。撮影時の天気もまさにこんな感じだ。橋の出入り口のこの塔には昇ることもできる(有料)。せっかくなので昇ってみよう。
写真15
塔へ近づく(ヴィデオはまさにこの場所で撮影された!)。
写真16
更に近づく。橋の向こうに、反対側から眺めた時と似たようなドーム屋根の建物が見える。紛らわしいことに、川の両側の同じような場所に同じようなドームが建っているのである。屋根に黒い点々があるのが大きな違いだ。あのドームも後で目印になるので覚えておいてもらいたい。では、塔へ昇ってみよう。
写真17
おお〜、これは絶景だ。川は南北に流れている。こちらは川の東側、向こうは西側である。一番最初にいた小島は川の左方向、白鳥に餌をやった場所は対岸を右方向へずっと行ったところにある。上から眺めると、橋は途中でカクカクと曲がっていることが分かる。画面右上、北西方向に城のような巨大な建造物が見える。なんだあれは。
写真18
塔から下りて再び橋の上に来た。斜め右にさっきの城らしき建造物が見える。
写真19
う〜ん、あれはどう見ても城である。城は丘の上に建っているようだ。あそこなら街の様子が一望できるに違いない。よし、あの城まで行ってみることにしよう。
写真20
橋の西側の末端に到着。東側と同じく、出入り口にゴシック様式の塔が立っている(写真14〜18にも写っている)。こちらは塔が2つある。目指すのは右上に見える古城である。
古城からの眺め
写真21
城がある丘の上にやってきた。街全体がばっちり見渡せる。今度はさっきとは逆に、城から川の方向を眺めている。手前の赤い屋根の屋敷の向こうにさっきのドーム(写真16〜20)が見える。
写真22
ドームの隣りには尖塔が立っている。このドームのすぐ左奥に、もうひとつドームが見えると思う。この小さく写っているドームが写真2〜12のドームである。ここからはよく見えないが、この2つのドームの間に川が流れているのだ(右端にちらっと川が見える)。
写真23
城の別の場所から眺めてみよう。ドームと尖塔(時計塔)、そして、その向こうに川が流れているのがはっきり確認できる。
写真24
もう一度同じ場所から街を眺める。この風景に見覚えはないだろうか。ヴィデオにはこれと全く同じ眺めが登場する。
古城へ続く階段
写真25
城を出て街へ下りていこう。画面右上にドームと尖塔、その左手にさっき渡った橋も見える。左下の階段から下りていく。
写真26
城へと続く緩やかな階段の小道。城を訪れる人はここを通るわけである。この階段に見覚えはないだろうか。
写真27
もう少し上から階段を眺める。
写真28
更に上から眺める。この辺で十分だろう。この光景もヴィデオにそのまま登場する。
古い墓地と集会場
写真29
一気に移動して、今度は川の東側へやって来た。通り沿いに出店がいくつも並んでいる。ここで注目して欲しいのは出店ではなく、その後ろの壁である。ヴィデオが撮影された当時、これらの出店は一切なく、壁は剥き出しになっていた。街灯が立っていることからも分かると思うが、出店が並んでいる場所はもともと何もない歩道だったのである。
写真30
出店が並ぶ壁の上には木々が生い茂っている。あの公園のような空間は何なのか。近づいて覗いてみよう。
写真31
柵の向こうに様々な形の石が並んでいるのが見える。ここは墓地だ。写真からは分かりにくいと思うが、柵は二重になっている。手前の外側は何の装飾もないシンプルな柵。奥にある柵には唐草模様の装飾が施されている。ヴィデオにはこの唐草模様の柵がはっきりと映るが、出店と同様、外側の柵は撮影時には存在していなかった。
写真32
今度は左を向いてみた。さあ、この光景に見覚えはないだろうか。重要なのは道路の右側、墓地があるエリアである。壁に一箇所、段差があるのが大きな特徴だ。壁の上段部分の柵は撮影時にはなかったが、左端の下段部分の柵は当時もあった。もう少し後ろへ下がって眺めてみよう。
写真33
ヴィデオのアングルに大分近づいた。出店と、壁の真上の柵がない状態を想像してもらいたい。更に後ろへ下がってみよう。
写真34
まさにこの場所、このアングル! 撮影はクレーンカメラを使って行われ、ヴィデオの中でもとりわけ印象的な場面になっている。割と有名な場所ではあるのだが、ここが特定するのに一番苦労した。
ここでひとつ注目してもらいたいのは、右端に写っている街灯(出店の屋根から突き出ている)である。同じ形の街灯は街の至るところで見られるが、現在、出店の一部と化しているこの街灯は、実はヴィデオ内に2度も大写しで登場する極めて重要なものである。1度はこの墓地の場面、あとの1度はヴィデオの冒頭場面で登場する。ここで再び後ろを振り向いてみよう。
写真35
左手に出店と墓地があり、全く同じ街灯が写っている(写真29も参照)。道路の先の曲がり角に赤い屋根の小さな城のような建物が建っている。あれはこの地区に住む人たちが集会場にしていた建物である。ヴィデオの冒頭では、左隅の街灯越しにあの集会場が映る。
大時計と広場
写真36
また違う場所へやって来た。何時だかさっぱり分からないこの巨大な時計に見覚えはないだろうか。
写真37
時計の上にはもうひとつ別の時計がある。上の時計は更にわけが分からない。ヴィデオに登場するのは下の時計である。
写真38
少し離れて時計を眺める。ここは川の東側、橋の出入り口の塔(写真12〜16)から東へ少し歩いた場所である(ここから少し北へ行くと、さっきの墓地がある)。時計のある建物の奥は広場になっている。2つの尖塔がそびえる立派な教会が建っている(この教会は写真22の左奥にも小さく写っている)。
写真39
時計のある建物は時計塔になっている。この塔にも昇ることができる。昇ってみましょう。
写真40
おお〜、これまた絶景。広場はこうなっている。なんて美しい街だろう。無粋な高層ビルなどひとつもない。
写真41
広場へやって来た。教会はヴィデオに映らないが、その左隣りにある赤い屋根の建物ははっきりと映る。カメラは先ほどの大時計(写真36)を撮した後、緩やかな移動撮影で広場の様子を捉える。ヴィデオはこの広場の光景で終わる。
さあ、何のヴィデオかお分かりだろうか?
曲は当時、全米チャートで最高7位を記録。この曲が収録されたアルバムからの4枚目のシングルで、その前のシングル3枚は全てトップ3入りを果たしている。それだけビッグネームの作品ということである。このヴィデオが好きな人なら、これらの写真を見ただけですぐにピンと来るはずだ。
私はこの曲を愛している。ヴィデオも大好きだ。私にとっていつまでも忘れられない名作である。
四半世紀前、広場で実際にヴィデオの撮影をするクレーンカメラ(座っているのは監督)
答えは1ヶ月後、11月22日の記事で発表する。
写真2
川が流れている。冒頭で見せた写真1に写っているのと同じ川である。対岸の左の方に、黒い塔、ドーム屋根の建物、とんがり屋根の時計塔が並んでいる。その時計塔のすぐ右隣りに、背の低い赤い三角屋根の建物──側面が野球のホームベースみたいな形──が見えると思う。この三角屋根の建物は、冒頭の写真1で木の間に見えるのと同じ建物である。つまり、写真1のベンチの所から真っ直ぐ正面に向かって歩き、川のほとりまで来たのである。今度は少し左へ歩いてみよう。
写真3
写真2と同じ黒い塔、ドーム、時計塔が見える。この3つの建物は重要な目印になるので、3点セットで覚えてもらいたい。少し左へ動いたら、今度は左手に橋が見えてきた。実は、いま立っているこの川のほとりこそ、問題のヴィデオが撮影された場所なのである。
写真4
ここでいきなりジャンプ。左手に同じ3つの建物が見える。そして、川の真ん中に細長い小島が浮かんでいる。小島は川の中州である。写真1〜3はいずれもあの小島からの眺めだ。ヴィデオはあの小島の上で撮影された。
写真5
いま立っている場所が本当の川岸である。対岸に同じ3つの建物、右手に小島、左手に橋が見える。今度はここから川沿いに左方向へ歩き、あの橋の付近まで行ってみよう。
川のほとり
写真6
左へ歩いてきた。例の黒い塔と時計塔が見える。が、真ん中にあったはずのドームが消えてしまった。なぜか。実は角度が変わったせいで、ドームは黒い塔の陰に入って見えなくなっている。ドームは、実際には黒い塔と時計塔の真ん中にあるわけではないのだ。
写真7
橋までやって来た。橋の先に黒い塔、そして、再びドームが見える。さっきは右横から眺めていたため、ドームが黒い塔の右側にあるように見えたが、ドームは実際には黒い塔の左奥に建っている。ここには写っていないが、時計塔は画面右のすぐ外にある。このまま更に左へ歩いていくとしよう。
写真8
川沿いに歩き、今度は橋の左側へやって来た。対岸にドーム、黒い塔、そして、橋の向こうに時計塔が見える。写真5の川岸から川沿いに左方向へずっと移動すると、ここへ来るわけである。
写真9
写真8とほぼ同じ場所から撮影。この川には白鳥がいる。可愛いなあ。餌を与えてみる。
写真10
うわ、いっぱいいやがる。ここは白鳥の溜まり場だ。実はヴィデオには彼らも出演している。ヴィデオの撮影は、この場所と写真1〜3の小島の両方で行われた。再び対岸に目をやる。黒い塔は橋の末端に建っている。砦のような雰囲気だ。では、あの古めかしい橋を渡ってみることにしよう。
古い石橋
写真11
橋へやって来た。石橋だ。14世紀に造られた恐ろしく古い橋である。建造時、日本は室町時代だった。この橋は金閣寺と同じくらい古い。橋の向こうにさっきの黒い塔が見える。対岸まで歩いていこう。
写真12
近づいていくと、かなり巨大な塔であることが分かる。アーチ型になっている。ゴシック様式の見事な建物だ。左奥にはさっきのドームも見える。
写真13
対岸へやって来た。橋の出入り口にそびえる塔を、さっきと逆方向から眺める。デカい。
写真14
同じく橋の入口付近からの眺め。この写真は決定的な1枚である。ヴィデオにはこれと全く同じ光景が登場する。撮影時の天気もまさにこんな感じだ。橋の出入り口のこの塔には昇ることもできる(有料)。せっかくなので昇ってみよう。
写真15
塔へ近づく(ヴィデオはまさにこの場所で撮影された!)。
写真16
更に近づく。橋の向こうに、反対側から眺めた時と似たようなドーム屋根の建物が見える。紛らわしいことに、川の両側の同じような場所に同じようなドームが建っているのである。屋根に黒い点々があるのが大きな違いだ。あのドームも後で目印になるので覚えておいてもらいたい。では、塔へ昇ってみよう。
写真17
おお〜、これは絶景だ。川は南北に流れている。こちらは川の東側、向こうは西側である。一番最初にいた小島は川の左方向、白鳥に餌をやった場所は対岸を右方向へずっと行ったところにある。上から眺めると、橋は途中でカクカクと曲がっていることが分かる。画面右上、北西方向に城のような巨大な建造物が見える。なんだあれは。
写真18
塔から下りて再び橋の上に来た。斜め右にさっきの城らしき建造物が見える。
写真19
う〜ん、あれはどう見ても城である。城は丘の上に建っているようだ。あそこなら街の様子が一望できるに違いない。よし、あの城まで行ってみることにしよう。
写真20
橋の西側の末端に到着。東側と同じく、出入り口にゴシック様式の塔が立っている(写真14〜18にも写っている)。こちらは塔が2つある。目指すのは右上に見える古城である。
古城からの眺め
写真21
城がある丘の上にやってきた。街全体がばっちり見渡せる。今度はさっきとは逆に、城から川の方向を眺めている。手前の赤い屋根の屋敷の向こうにさっきのドーム(写真16〜20)が見える。
写真22
ドームの隣りには尖塔が立っている。このドームのすぐ左奥に、もうひとつドームが見えると思う。この小さく写っているドームが写真2〜12のドームである。ここからはよく見えないが、この2つのドームの間に川が流れているのだ(右端にちらっと川が見える)。
写真23
城の別の場所から眺めてみよう。ドームと尖塔(時計塔)、そして、その向こうに川が流れているのがはっきり確認できる。
写真24
もう一度同じ場所から街を眺める。この風景に見覚えはないだろうか。ヴィデオにはこれと全く同じ眺めが登場する。
古城へ続く階段
写真25
城を出て街へ下りていこう。画面右上にドームと尖塔、その左手にさっき渡った橋も見える。左下の階段から下りていく。
写真26
城へと続く緩やかな階段の小道。城を訪れる人はここを通るわけである。この階段に見覚えはないだろうか。
写真27
もう少し上から階段を眺める。
写真28
更に上から眺める。この辺で十分だろう。この光景もヴィデオにそのまま登場する。
古い墓地と集会場
写真29
一気に移動して、今度は川の東側へやって来た。通り沿いに出店がいくつも並んでいる。ここで注目して欲しいのは出店ではなく、その後ろの壁である。ヴィデオが撮影された当時、これらの出店は一切なく、壁は剥き出しになっていた。街灯が立っていることからも分かると思うが、出店が並んでいる場所はもともと何もない歩道だったのである。
写真30
出店が並ぶ壁の上には木々が生い茂っている。あの公園のような空間は何なのか。近づいて覗いてみよう。
写真31
柵の向こうに様々な形の石が並んでいるのが見える。ここは墓地だ。写真からは分かりにくいと思うが、柵は二重になっている。手前の外側は何の装飾もないシンプルな柵。奥にある柵には唐草模様の装飾が施されている。ヴィデオにはこの唐草模様の柵がはっきりと映るが、出店と同様、外側の柵は撮影時には存在していなかった。
写真32
今度は左を向いてみた。さあ、この光景に見覚えはないだろうか。重要なのは道路の右側、墓地があるエリアである。壁に一箇所、段差があるのが大きな特徴だ。壁の上段部分の柵は撮影時にはなかったが、左端の下段部分の柵は当時もあった。もう少し後ろへ下がって眺めてみよう。
写真33
ヴィデオのアングルに大分近づいた。出店と、壁の真上の柵がない状態を想像してもらいたい。更に後ろへ下がってみよう。
写真34
まさにこの場所、このアングル! 撮影はクレーンカメラを使って行われ、ヴィデオの中でもとりわけ印象的な場面になっている。割と有名な場所ではあるのだが、ここが特定するのに一番苦労した。
ここでひとつ注目してもらいたいのは、右端に写っている街灯(出店の屋根から突き出ている)である。同じ形の街灯は街の至るところで見られるが、現在、出店の一部と化しているこの街灯は、実はヴィデオ内に2度も大写しで登場する極めて重要なものである。1度はこの墓地の場面、あとの1度はヴィデオの冒頭場面で登場する。ここで再び後ろを振り向いてみよう。
写真35
左手に出店と墓地があり、全く同じ街灯が写っている(写真29も参照)。道路の先の曲がり角に赤い屋根の小さな城のような建物が建っている。あれはこの地区に住む人たちが集会場にしていた建物である。ヴィデオの冒頭では、左隅の街灯越しにあの集会場が映る。
大時計と広場
写真36
また違う場所へやって来た。何時だかさっぱり分からないこの巨大な時計に見覚えはないだろうか。
写真37
時計の上にはもうひとつ別の時計がある。上の時計は更にわけが分からない。ヴィデオに登場するのは下の時計である。
写真38
少し離れて時計を眺める。ここは川の東側、橋の出入り口の塔(写真12〜16)から東へ少し歩いた場所である(ここから少し北へ行くと、さっきの墓地がある)。時計のある建物の奥は広場になっている。2つの尖塔がそびえる立派な教会が建っている(この教会は写真22の左奥にも小さく写っている)。
写真39
時計のある建物は時計塔になっている。この塔にも昇ることができる。昇ってみましょう。
写真40
おお〜、これまた絶景。広場はこうなっている。なんて美しい街だろう。無粋な高層ビルなどひとつもない。
写真41
広場へやって来た。教会はヴィデオに映らないが、その左隣りにある赤い屋根の建物ははっきりと映る。カメラは先ほどの大時計(写真36)を撮した後、緩やかな移動撮影で広場の様子を捉える。ヴィデオはこの広場の光景で終わる。
さあ、何のヴィデオかお分かりだろうか?
曲は当時、全米チャートで最高7位を記録。この曲が収録されたアルバムからの4枚目のシングルで、その前のシングル3枚は全てトップ3入りを果たしている。それだけビッグネームの作品ということである。このヴィデオが好きな人なら、これらの写真を見ただけですぐにピンと来るはずだ。
私はこの曲を愛している。ヴィデオも大好きだ。私にとっていつまでも忘れられない名作である。
四半世紀前、広場で実際にヴィデオの撮影をするクレーンカメラ(座っているのは監督)
答えは1ヶ月後、11月22日の記事で発表する。
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