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星の日



 6月25日。日本時間では6月26日の早朝のことだった。
 
 午前7時過ぎ、何気なく見た朝のテレビ番組でその報せを初めて聞いた時の動揺は、少し湿った初夏の空気と共に、今でも昨日のことのように思い出すことができる。失ったものの大きさに気づくのに、時間はそうかからなかった。色々な記憶や思いが一気に蘇り、狼狽した。その夜に投稿した記事を読み返すと、言いたいことや書くべきことのあまりの多さに自分が混乱していたことが分かる。その日からしばらく、このブログの更新もできなくなった。

 あれから5年。不在は時とともに埋められるどころか、重みを増すばかりである。しかし、一方では、彼に学び、触発され、その志しを何らかの形で受け継いだ多くの素晴らしいアーティストたちの活躍がある。彼は、アーティストのみならず、彼を愛する世界中のあらゆる人々の心の中に今も生き続けている。

 音楽、映画、ダンス……今も自分が愛するエンターテインメントの面白さ、素晴らしさを、小中学生の頃に私はこの人から徹底的に教えてもらった。音楽や映画に限らず、芸術全般を私が愛するようになったのは、ひとえにこの人のおかげと言っても過言ではない。ただ享受するだけでなく、例えばこうして文章を書き、何かを表現し、他人に伝えることの楽しさや奥深さを示唆してくれたのも、思えばこの人だった。他界から5年の大きな喪失感の中で、私はいつしか彼のことを父親か兄のような存在として捉えるようになった。おこがましいかもしれないが、彼に対して私がいま抱くのは、そういった親しみ、愛情、あるいは、尊敬の念である。作品を通して、彼はいまも私に多くを語り、感動を与え、私を支える力であり続けてくれている。ただただ感謝の気持ちで一杯だ。

 今日は、彼が星の子となった5年前のあの日、私の頭の中にずっと流れていた歌を和訳して、改めて追悼の意を表することにしたい。『DANGEROUS』の終盤にひっそりと収録されたこの歌は、'83年のテレビ特番でディオンヌ・ワーウィックが夭折したスターたちへの追悼として歌った曲のカヴァー。'90年にエイズのため18歳の若さで他界したライアン・ホワイトという少年へ捧げられたが、'09年6月以降は歌手本人に対する追悼曲にもなってしまった。万物の諸行無常を綴った美しい小品だ。“何億光年 輝く星にも 寿命があると教えてくれたのは あなたでした”──そんな歌も思い出させる。さよならだけが人生だとしても、あまりに早い旅立ちだった。

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| Michael Jackson | 22:00 | TOP↑

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フィリップ・ドゥクフレ『パノラマ』@彩の国さいたま芸術劇場



 フィリップ・ドゥクフレの舞台『パノラマ』の来日公演を観た。
 
 映画『ファイア by ルブタン』で再び話題になったパリの老舗キャバレー、クレイジーホース・パリの演出/振付を手掛けていたのがこの人。トリッキーで摩訶不思議な視覚演出に定評のある演出家だ。チケット代が安かったこともあり(S席5,000円!)、ぶらっと軽い気持ちで観に行ったのだが、これが大当たり。観る人すべてを童心に返らせるような、本当に愉しいショウだった。

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| Dance to Jazz and All That Jazz | 05:00 | TOP↑

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Michael Jackson: Slave to the Rhythm

LMA_MJ.gif

I have to ask you this, so many mothers in my audience have said to please ask you this question. Why do you always grab your crotch?

(Giggle) Why do I grab my crotch? You know, I think it happens subliminally. When I dance, if you're a dancer, you know, you're just interpreting the sounds and the accompaniment of the music. If there's a driving bass, you become the bass. If there's a cello or if there's a string, you become that. So you become the emotion of what that sound is, okay? So if I'm doing a move and I go bam and I grab myself, it's the music that compels me to do it. It's not saying that I'm dying to grab down there and it's not in a great place, you don't think about it, it just happens. Sometimes, I'll look back at the footage and I'll go... and I go, "Did I do that?" So I'm a slave to the rhythm. (10 Feburary 1993, Michael Jackson Talks... To Oprah)

What does it feel like when you're dancing onstage?

I am a slave to the rhythm. I am a palette. I just go with the moment. You've got to do it that way because if you're thinking, you're dead. Performing is not about thinking; it's about feeling. (10 November 2001, TV Guide)

I love entertaining and I always will love entertaining. I love becoming a slave to rhythm. Because dancing is about interpreting the sounds and accompaniments of the orchestra. You know, you become the sound, you become the bass, you become whatever you hear, and you do it bodily. (November 2002, Gold)

Each song is a child I nourish and give my love to. But even if you have never written a song, your life is a song. How can it not be? In wave after wave, Nature caresses you—the rhythm of each dawn and each sunset is part of you, the falling rain touches your soul, and you see yourself in the clouds that are playing tag with the sun. To live is to be musical, starting with the blood dancing in your veins. Everything living has a rhythm. To feel each one, softly and attentively, brings out its music. Do you feel your music? (1992, Dancing The Dream)

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| Michael Jackson | 00:05 | TOP↑

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Image Association Game #50



Blade Runner (1982)
Directed by Ridley Scott

I've seen things you people wouldn't believe.
Attack ships on fire off the shoulder of Orion.
I watched c-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate.
All those moments will be lost in time, like tears in rain.



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| Image Association Game | 01:37 | TOP↑

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Michael Jackson──もう12時です




 マイケル・ジャクソンのマジカル超傑作『XSCAPE』。そのベスト・トラックのひとつ「Do You Know Where Your Children Are」の拙訳をお届けする。

 『XSCAPE』で私が個人的に最も驚き、感動させられたのはこの曲かもしれない。マイケルが単独で書いた『BAD』期のアウトテイク。「Wanna Be Startin' Somethin'」のコード感と「Behind The Mask」〜「Another Part Of Me」のエレクトロ・ポップ・ロック路線が合流した曲は、まさに『BAD』期という感じだ。この未完成曲を、ティンバランドは元のデモ版の方向性をそのまま踏襲しながら、MJ度100%のサウンドで見事に仕上げた。「Slave To The Rhythm」は100%を超える出来だと思うが(ある意味、MJよりもMJらしい)、これに関してはMJ度90%でも110%でもなく、本当にどんぴしゃで100%だと思う。もしマイケルが存命で'14年にこの曲を仕上げたとしても、全く同じサウンドになっていたのではないかと思わせる。生きているとしか思えない奇跡的な完成度だ。

 サウンドこそ幻想的だが、歌詞は現実の社会問題──児童売春、児童への性的虐待──を扱ったシリアスな内容。詞作面においても、その音楽性と同様、『BAD』期らしさが見受けられる。多分、マイケルはこの歌を1本の映画に触発されて書いた。その映画とは何か?

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| Michael Jackson | 00:00 | TOP↑

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Image Association Game #49






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| Image Association Game | 01:50 | TOP↑

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Rocio Molina: Slave to the Rhythm



The beat is basically what takes you through life, you know, whether we have an up tempo beat or a slow beat. It's just a beat. There will always be the beat, you know, and there's rhythm in everything.
- Savion Glover, PBS NewsHour, 1996

ONLY THOSE WHO LISTEN CAN HEAR
- Daniel Cloud Campos, The Music Box, 2011

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| Dance to Jazz and All That Jazz | 06:30 | TOP↑

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ロシオ・モリーナ ―10年の軌跡― @オーチャードホール



 ロシオ・モリーナの来日公演を観た(先々月の話だが……)
 
 現代フラメンコ界の若手ナンバーワンとも言われる踊り手。3月下旬にエバ・ジェルバブエナの来日公演を観て大感激し、フラメンコに完全に目覚めた私は、エバの公演会場の配布チラシでロシオ・モリーナ来日公演のことを知り、彼女も凄いに違いないと思ってチケットを購入したのだった。

 で、これが……やっぱり凄かった。予想以上に、と言うか、全く予想もしないパフォーマンスの連続に驚嘆し、鳥肌が立ち、何度も涙が込み上げた。エバ・ジェルバブエナを観た後でも尚、新鮮で深い感動があった。まったく、フラメンコはヤバすぎる!

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| Dance to Jazz and All That Jazz | 03:31 | TOP↑

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6月の歌──Perfect



 6月。憂鬱な雨降りの季節。そんな時期にお薦めなのが、フェアーグラウンド・アトラクションである。

 '87年、エディ・リーダー(ヴォーカル)とマーク・E・ネヴィン(ギター)を中心に結成されたイギリスの4人組バンド。音楽の巨大産業化が進み、アナログからデジタルへ時代が急速に移行しつつあった'80年代の後半、まるでスタンダード・ナンバーのように普遍的で人懐こい歌、温もりに満ちた手作り感覚のアコースティック・サウンドで小さな奇蹟を起こしたのが、フェアーグラウンド・アトラクションだった。ロックンロール以前の古典的な大衆音楽──フォーク(民謡)、ジャズ、ミュゼット、カントリー、ケイジャンなど──の影響を色濃く反映した彼らの音楽は、“Fairground Attraction(移動遊園地の出し物)”というバンド名の通り、懐かしさと庶民的な親しみに溢れ、当時の音楽シーンで異彩を放った。時代に関係なく人の心に訴えるオリジナルな音楽を作ろう、という彼らの姿勢は、音楽性こそ異なるが、その数年前にデビューしたシャーデーとも共通するものだろう。ノスタルジックなのに、後ろ向きな感じは全くない。死ぬほどロマンチックなのに、ちっともクサくならない。本当に奇蹟のようなバンドだったが、'90年、2ndアルバムの制作中に惜しくも解散してしまった。

 彼らが残した唯一のオリジナル・アルバム『THE FIRST OF A MILLION KISSES』(1988)は、私の青春の1枚である。十代の頃、私はこのアルバムをトム・ウェイツ『RAIN DOGS』、エルヴィス・コステロ『SPIKE』などとあわせて愛聴していた。100万回……というのは大袈裟にしても、1万回くらいは聴いているかもしれない。'89年6〜7月の来日公演を見逃したことは、今でも大きな後悔のひとつである(NHK衛星第二で放映された90分の川崎クラブチッタ公演映像は大切な宝物)。今日は“6月の歌”として、その思い出のアルバムの中から1曲、全英1位も獲得した彼らの代表曲「Perfect」の拙訳をお届けしたい。

 6月が歌われているわけでもないこの曲を“6月の歌”として取り上げるのは、フェアーグラウンド・アトラクションのサウンドが“雨”を想起させるからである。アコースティック・ギター、ヴィブラフォン、鉄琴、マンドリンの清涼感溢れる響きは、まるで心の中にしとしとと降り続ける雨を映し出しているようだ。ギタロン、アコーディオンやコンチェルティーナの切なくも温かな響き、そして、真っ直ぐで澄み切ったエディ・リーダーの心温まる歌声には、そんな雨の中をへこたれずに歩いていく市井の人間のささやかな希望、人生への肯定が滲んでいる。彼らには実際に雨を歌った「Moon On The Rain」という名曲もあるが、ここに紹介する「Perfect」もまた、リージェント運河で撮影された音楽ヴィデオの印象と相まって、雨のイメージと強く結びつく(ヴィデオの撮影場所については、一週間前の記事“雨のリージェント運河”を参照)

 雨が降ると、私はよくフェアーグラウンド・アトラクションを聴いた。まるでお気に入りのレインコートが着たくて仕方ない子供のように、かえって雨の日が楽しみだったくらいだ。私にとってフェアーグラウンド・アトラクションの音楽は、憂鬱な雨降りを快適なものにしてくれる、とびきりの“雨具”なのである。

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