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2015年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年01月

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Phony PPL──だから僕は月が好き(スマイル大賞2015)



 昨年の大晦日、私は「Love Never Felt So Good」を歌ったマイケル・ジャクソンに“スマイル大賞”という特別賞を贈った。'14年、人々に最も微笑みを与えたことを讃える賞だった。マイケルのために用意した賞だったが、'15年の今年、この賞に値する素晴らしい曲を発表した音楽グループがいる。そのグループとは、フォニー・ピープル。受賞曲は、'15年1月に発表された彼らのアルバム『YESTERDAY'S TOMORROW』に収録されている「Why iii Love The Moon」である。この曲がどれほど素晴らしいかは、マイケルのために作られた賞が贈られる点から察してもらいたい。そして、是非とも聴いていただきたい。

 フォニー・ピープル Phony PPL は、ニューヨーク、ブルックリンを拠点に活動する黒人グループ。基本的にはヒップホップだが、ソウルともR&Bともポップともロックとも言える。音楽性の幅広さや具体的なサウンド・センス、また、集合体としての雰囲気は、ジャネール・モネイのワンダランド・アーツ・ソサエティによく似ている。“過去の未来”というアルバム・タイトル通り、レトロ・フューチャー感覚の音を聴かせるが、ワンダランドのようにコンセプチュアルなアート志向はなく、やっていることに全く大袈裟さや力みがないのが良い。そして、より洗練されている。驚くべきバランス感覚と自然さで、彼らは'10年代最高水準のポップ・ミュージックをあっさり生み出してしまっている。『YESTERDAY'S TOMORROW』を聴いたとき、私はジャネールの『THE ELECTRIC LADY』に足りなかった(と私が感じた)ものがすべて詰まっているような気がした。

 「Why iii Love The Moon」は、ロマンチックで純粋、そして少しビターな、聴き手の心にストレートに訴えかけるような曲である。美しい。とにかく美しい。ボブ・マーリー──生きていれば今年70歳──が健在で、もしスティーヴィー・ワンダーの提供曲を歌ったら、こんな風になっていたかもしれない。マーリーやスティーヴィー、あるいは、ビートルズの作品のように、誰もが良さを理解し、共有することができる普遍的な“歌”。それはまさしく、誰の頭上にも等しく輝き、人の心をそっと癒す夜空の月に似ている。「Why iii Love The Moon」は、ポップ・ミュージックそのものに対するとびきりのオマージュであり、フォニー・ピープルというグループの姿勢を端的に示す作品でもあると思う。

 「Why iii Love The Moon」はアルバムからシングルに切られ、'15年12月21日に音楽ヴィデオも公開された。今年はこの曲を和訳して締め括りたい。では、良いお年を!

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| Man's Man's Man's World | 16:30 | TOP↑

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Buika──シャーデー大賞2015



 '15年のシャーデー大賞が日本時間の12月30日午後10時に発表された。今年も超速報で結果をお伝えする。

 シャーデー大賞は、シャーデーのように時代や流行にとらわれることなく、独自のソウル・ミュージックをエレガントかつ果敢に追求している次世代アーティストに毎年与えられる謎の音楽賞である(シャーデーのメンバーは一切選考に関わっていない)。性別や国を問わず、その年に優れたアルバム/EPを発表したアーティストに贈られる。'13年の第1回はアリス・スミスが『SHE』で、'14年の第2回はディアンジェロが『BLACK MESSIAH』で受賞を果たした。

 例年通り、シャーデー大賞選考委員会による厳正な審査が行われた結果、'15年の第3回シャーデー大賞は、10月にアルバム『VIVIR SIN MIEDO』を発表したスペイン出身の女性シンガー・ソングライター、ブイカさん(43)に決定した。今年の大賞には、1月にデビュー・アルバムを発表した英国出身の個性派シンガー・ソングライター、ベンジャミン・クレメンタインが本命視されていたが、終盤になってまさかの番狂わせが起きる結果となった。

 '15年シャーデー大賞のノミネートは以下の通り。

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| Diva Legends | 22:00 | TOP↑

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TaxiWars──ジャズの覚醒



 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開を記念して、タクシーウォーズという新バンドを紹介することにしたい。フォースには目覚めないかもしれないが、これを聴けばあなたもきっとジャズに目覚める……かもしれない。

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| Man's Man's Man's World | 01:30 | TOP↑

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目覚めよ──

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| Etc Etc Etc | 18:30 | TOP↑

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Macy Gray──クリスマスに欲しいもの



 これまでクリスマス・ソングというものを訳したことはなかったが、今年はいい曲があるので紹介したい。メイシー・グレイの新曲「All I Want For Christmas('15年12月2日発売)。彼女は今年7月に、バイブレーター(大人のおもちゃの!)に対する偏愛を歌った「B.O.B」という新曲を発表して話題を振りまいていたが、今回のクリスマス・ソングも一筋縄ではいかない。単純に音だけ聴くと普通のキュートなクリスマス・ソングのようだが、歌詞には強い社会的メッセージが込められている。アル・ゴア、バラク・オバマ、ドナルド・トランプという個人名にまで言及する思い切った内容だ。

 メイシーは過去に、ジョン・レノン「Give Peace A Chance」風の「Beauty In The World」(2010)という名曲を作っている。今回の「All I Want For Christmas」は、恐らく「Happy Xmas (War Is Over)」(1971)に触発されたものだろう。目の前の時事的な問題をストレートに歌う姿勢も同時期のレノンを思わせる。'16年の次期大統領選に触れているので、この曲は本当に今年向けのクリスマス・ソングだ。いま言いたいこと、言うべきことをはっきり言うんだ、というメイシーの気持ちがよく伝わってくる。

 アメリカで人種差別が続き、世界中で人々がテロの犠牲になり、日本では多くの反対を押し切って安保法制が成立した2015年。そんな年のクリスマスに相応しい歌だ。

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| Diva Legends | 00:01 | TOP↑

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Sabrina Starke──隣の人



トランプ氏、イスラム教徒の米入国禁止を提案│ロイター通信

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| Diva Legends | 05:20 | TOP↑

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ロシオ・モリーナ『アフェクトス』@昭和女子大学人見記念講堂



 とんでもなく素晴らしかったロシオ・モリーナの舞台『アフェクトス』。今回の来日公演は、'15年11月23日(月)に東京国際フォーラム ホールC、11月26日(木)に大阪の森ノ宮ピロティホールで各1回ずつ行われたが、実はその2公演の他にもう1回、彼女は日本で『アフェクトス』の公演を行った。国際フォーラム公演翌日の11月24日(火)、場所は東京・三軒茶屋にある昭和女子大学人見記念講堂。

 ロシオ・モリーナが昭和女子大学で公演することは、事前に全くと言っていいほど告知されていなかった。各プレイガイドはもちろん、『アフェクトス』日本公演公式サイト、フラメンコ関連の諸サイト、また、前日の国際フォーラム公演の会場でも、そのような情報は一切なかった。公演の存在そのものを知らなかったファンがほとんどだと思う。昭和女子大学の学生たちを対象にした非営利目的のイベントであるため宣伝されていなかったのだが、これは一般人でも希望すれば普通に観ることができた。私は直前にこの公演情報に気づき、国際フォーラム公演を観た翌日、昭和女子大学でもう一度『アフェクトス』を観る機会に恵まれた。この作品が死ぬほど好きな私にとっては、本当に願ってもないことだった。

 舞台自体の鑑賞記は改めて書くとして、今回は、昭和女子大学で行われたこのイベントが一体どのようなものだったのか、記録として細かく書き残すことにしたい。

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| Dance to Jazz and All That Jazz | 15:15 | TOP↑

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