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Prince──反復の美学



 突然だが、プリンスの「Joy In Repetition」(1990)を和訳する。『Graffiti Bridge』の中でも特に印象深いこの曲は、もともと'86年7月に録音され、'90年に新曲として発表されたもの。映画『グラフィティ・ブリッジ』の劇中では、主人公キッドが見る夢の中に登場し、歌詞の世界がそっくりそのまま映像化された。

 歌詞はハードボイルド小説を思わせる三人称体の物語仕立て。夜のクラブを舞台に、主人公の“彼”と宿命の女──ステージで同じ言葉を延々と唱えている──の出会いが描かれる。“彼”はその女に吸い寄せられていく。ここで語られるのは愛と性の渇望であり、その狂おしい官能であり、そして“繰り返し”である。“Joy in repetition(繰り返しの中の歓喜)”という表題フレーズは、プリンスが生涯をかけて追求した音楽をずばり表しているように思える。この曲でプリンスは“女”という形象を用いて、“ファンク”そのものについて語っているのではないだろうか?

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