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シャーデーのレコード棚


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 “普段、あなたはどんなアーティストの音楽を聴いているんですか?”
 
 シャーデー・アデュのインタヴューで必ずと言っていいほど飛び出す質問がこれだ。シャーデーの独特な音楽性、“ミステリアスな隠遁者”といったイメージが、彼女の音楽の趣味に対する私たちの好奇心を強く掻き立てる。彼女は一体どのような音楽体験を持ち、どのようなアーティストを参考にしながら、あの唯一無比のスタイルを確立したのだろう? 若い頃の音楽体験や、普段聴いている音楽についての話は、音楽アーティストのインタヴューでも特に興味深い話題のひとつである。

 今回は特別企画として、'84年〜'12年にシャーデー・アデュが受けたインタヴューの中から、彼女が自分の音楽体験について語ったり、他のアーティストについて具体的に言及している部分をまとめた発言集をお届けする。これによって、彼女の自宅にある知られざるレコード棚の中身、そして、シャーデーの音楽の秘密もある程度浮かび上がって来るのではないだろうか。

 アデュは周囲の音楽好きの人間のお薦めからお気に入りの音楽を発見することが多いと言う。現在、その役目は彼女の10代の娘、アイラが主に担っているようだ。シャーデーのレコード棚は今も膨らみ、未来のシャーデー作品の肥やしを蓄え続けている。


※以下に紹介するインタヴュー発言の和訳は、日本のアドリブ(Adlib)誌に掲載されたものを除き、すべて拙訳による。後半には英語の原文も掲載する。発言は原則的に時系列で並べてあるが、文脈を考慮して若干順序を変えてある。出典は必ず引用終わりに括弧で示す。出典が示されていない発言は、その後に続くインタヴュアーとのやりとりと中略なしで連結している。アドリブ誌からの引用は基本的に元の日本語のままだが、作品名、アーティスト名の表記等は場合によって変えた。記事内に掲載したレコード/CDのジャケット写真の多くは、アデュの発言をもとに私が適当に選んだものであり、必ずしも実際に彼女が持っているものとは限らない。

※上の写真でアデュの前に並ぶレコードは、左からギル・スコット・ヘロン『REFLECTIONS』(1981)、ビル・ウィザーズ『LIVE AT CARNEGIE HALL』(1973)、マーヴィン・ゲイ『WHAT'S GOING ON』(1971)。手に持っているのは、レイ・チャールズ『DEDICATED TO YOU』(1961)。


English version is at the lower part of this article


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──本格的に音楽を聴き始めたのはいつ頃から?

「11歳の時、ホーランド・オン・シーという冴えない海辺の町に引っ越した頃かしら。私はナイジェリア生まれだけど、私が4つの時、母は兄と私を連れてイギリスに帰ってきた。で、11の時に母が再婚して、ホーランド・オン・シーに越したの。その頃からラジオをよく聴くようになった。私は母の再婚相手があまり好きじゃなくて、年中ふくれてたのね。よく自分の部屋の二段ベッドの上にお菓子をどっさり抱えてこもってたわ。おかげで顔中ニキビだらけよ。そこで本を読みふけったり──大抵、馬に関するつまらない本だったけど──ラジオを聴いたりしてた。音楽にのめり込むようになったのはその頃だったと思う。私が反抗期だった頃ね」

──何を聴いてたんですか?

「ラジオ・キャロラインという海賊局をよく聴いてたわ。それがまたおかしくてね。船から発信してるもんだから、海が荒れるとすぐに聞こえなくなるの。しまいには船ごと沈んじゃったんだけど。そこではギル・スコット・ヘロンなんかがよく流れた。初めてギル・スコット・ヘロンを耳にしたのは12の頃で、すぐに夢中になったわ。あと、ラビ・シフレとかヴァン・モリソンね。ひどいものも流れたけど、全体的にはすごくいい音楽が聴ける局だった。まあ、恵まれていたかしらね。それが私にとっての音楽教育だったわ」

──それからレコードを買いに行くようになったわけですか?

「いえ、あまりレコードは買わなかったわね。私は母親に育てられたんだけど、おかしなことに、母はちっとも音楽好きじゃなかったの。家にはオーディオ機器さえなくて。私の父は完全なジャズ・マニアで、ものすごいレコード・コレクションを持ってたんだけどね」

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──踊りに出掛けたりしました?

「ええ。音楽とは疎遠の生活をしてたから、大きくなって音楽に目覚めて、兄と私はすごく興奮しちゃって。小さい頃、家にはレコードなんて3枚しかなかったもの。あったのは『オリバー!』のサントラ盤でしょ……」

──いいですね。

「うん、すごくいいわよね。“Whe-e-e-e-ere is love?”(と歌う)。あとは『DINAH WASHINGTON'S GREATEST HITS』と『SINATRA AND BASIE』だもの」

──まあ、それなりに悪くないじゃないですか。

「悪くはないわね。でも、家にはレコード・プレイヤーがなかったのよ。そこが問題で。ミシンはあったんだけど(笑)。そのうち兄がレコード・プレイヤーを買ってきたの。踊りに出掛けるようになったのは、14か15の頃だったと思う。ラッキーだったのは、兄が3つ上で、17で車の免許を取ったから、それから色んなところへ連れていってもらえた。兄の車がなければ、公共の交通機関に頼るしかなくなるし、そうなれば絶望的よ。まともな交通機関なんてないに等しい場所だったから」

──遠出しなければならなかった?

「ええ、まともなクラブへ行くには、イプスウィッチという14マイルくらい離れた町まで行かなきゃならなくて。そこにはアメリカの空軍基地があって、最高の輸入レコードが揃ってた。ただ、そこは軍人たちがすぐにナンパしてくるから、そんな頻繁には行かなかったけど。やって来る女の子たちは音楽目的じゃなく、男漁りが目的だと彼らは決めつけてるわけ。実際、私たちは音楽を聴きに行ってたんだけどね。他にもひとつすごくいい音楽をかける店があって、そっちは安全だった。客層も若くて、カジュアルな感じでね」(November 1988, Interview)

「私はナイジェリアで、ナイジェリア人の父とイギリス人の母の間に生まれて、4つの時に母と一緒にイギリスに帰ったの。だからイギリス育ちなんだけど、少女時代はそうたくさんは音楽に接する機会がなかったのね。うちの母は、3枚しかレコード持ってなかったし。父は私達を育ててはいなくって、大きくなるまで全然関係なかったから、ナイジェリアへ会いに行って知ったんだけど、膨大なレコード・コレクション持ってるわけ。おかしかったけどね。で、母が持ってたのは、『ダイナ・ワシントン・グレイテスト・ヒッツ』と『フランク・シナトラ・シングス・ウィズ・カウント・ベイシー』と、あと漫才のレコードくらいでしょ。それもよく聴いたけど、13歳の頃からは、自分で盛んにレコード買い集めて。私が育ったところはロンドンから100マイルほどで、周りが白人ばかりだったんだけど、自分のルーツとの絆かしらね、ブラック/ソウル・ミュージックに共感を覚えたの。それ以来やみつき」(December 1984, Adlib)

※アデュが言うダイナ・ワシントンのベスト盤とシナトラ/ベイシーの共演盤のタイトルは正確ではない。彼女の母親が持っていたダイナ・ワシントンのベスト盤は『GOLDEN HITS VOLUME ONE』(1963)あたりではないだろうか。シナトラ/ベイシーの共演盤は『SINATRA-BASIE』(1962)、『IT MIGHT AS WELL BE SWING』(1964)、『SINATRA AT THE SANDS』(1966)の3枚があるが、ここでは1作目のジャケ写真を選んで掲載した。'88年のInterview誌で言っている『オリバー!』(1968)のサントラ盤が、'84年のアドリブ誌の発言で“漫才のレコード”に変わっているのは一体……(笑)。

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──あなたはアレサ・フランクリンやレイ・チャールズなんかも聞いてきたようだけど、歌い方としては、自分をワッと押し出す彼らのタイプとは異なると思うのだけど……。

「うんうん、よく人にそう言われる。きっと、私のワッと出す歌っていうのは、アレサ・フランクリンがおフロで鼻歌うたってるって感じなんだと思うのね。でも、私だってワッと自分を出してる時はあるわけ。例えば、〈Sally〉とか〈Frankie's First Affair〉とかのある部分は、自分でもかなりハードだなと思ってる。声を出すのがきついってことじゃなくてね。あくまでも私のレベルでだけれど。人によってコミュニケイトのしかたも違うしね。私は、むしろストーリー・テラーになりたいの。アクロバット的なヴォーカリストよりはね。例えば、マーヴィン・ゲイなんて、とっても押さえたシンガーでしょ。それから、ビリー・ホリデイなんて、とっても狭い音域で歌う。彼女の音域が狭いって言ってるんじゃなくてね。ジェニファー・ホリデイって聴いたことあるかしら? 私はあの人は聴けないのね。訴えてこないの。テクニック的には、物凄いと思うけれど。アレサの場合は、成功してるけど、誰でも成功するとは思えない。私は、アル・グリーンとかマーヴィン・ゲイとかビリー・ホリデイとか、もっと押さえた歌手の方が好きね」

──最近の人は聴かないの?

「聴くわよ。ブラック・アメリカンのアーティストや、それ風のサウンドに限らず、時たま拾いものは出てくるもの。でも今、音楽の傾向がどんどんエレクトロニック・ロックになってきてるでしょ。マーヴィン・ゲイの〈Sexual Healing〉は、ソウルとエレクトロニックの素晴らしい組み合わせだったけれど、イギリスでは、人の声よりも機械に耳を傾けてるといった風潮が強いみたい。で、また思い出したように古いほこりのかぶったレコードの棚からソウルを引っぱり出してきて聴くわけ」(December 1984, Adlib)

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「私の歌い方は男性と較べられた試しがない。比較されるのはいつも同じ女性、ビリー・ホリデイなのよ。私が彼女と同じ肌の色で、同じように髪を引っ詰めているというだけで、ビリー・ホリデイのような歌声だという話になってしまう。それってビリー・ホリデイの個性を無視してる。全く見当違いだし、失礼な話だわ。すごく困惑してしまう。私たちは誰の真似をしているわけでもないし、自分たちのやり方でやっているというのは、私たちにとってとても大切なことだから。ビリー・ホリデイを模倣する気があったら、私は今よりもっとうまく真似してるもの! 女性の方が単純に男性よりも称揚されやすいというのは確かにあると思う。多分、音楽評論家のほとんどが男性だからでしょう。でも、ポップ界における男性のイメージは、すごく性差別的で型にはまっているとも言えるんじゃないかしら。女性よりも強い、みたいな。女性の方がより個性的で、分類しづらい存在だものね。たとえば、アリソン・モイエのような人は、キングのリード・ヴォーカリスト──どう見ても15歳の女の子たちのためのエサ──なんかよりずっと分類が難しいわよね」(May 1986, Creem)

──あなたについて書かれた記事を読むと、大抵、ビリー・ホリデイについて何らかの言及があります。ホリデイというと、素晴らしい音楽と同時に、多くの苦悩が思い出されます。まるで歌詞が彼女の人生そのものであるかのような。

「まあ、よく言われることね。確かに彼女は苦しんでいたでしょうけど、私は彼女をちゃんと知ってるから、自分と較べようなんて思いもしない」

──いや、比較するわけではないんです。あなたの歌は自分の人生経験に基づいているのかどうか訊きたかったんです。

「ある程度はね。想像の部分もあるし、実体験に基づいた部分もあるし。私はちょっと変わったバックグラウンドを持ってるから。ただ、他人の気持ちを理解したり、その感情に触れるのに、必ずしも辛い思いを自分もたくさんしなければいけないとは思わないわ。苦しみというのはどんな人でも経験するものだし」

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──レッテルを貼られるのはやはり不愉快ですか?

「みんな自分はオリジナルだと思ってるから不快になるのよ。たとえオリジナルでなくてもね。大抵の人は他人と比較されるのを好まない。私が比較されてすごく嬉しかったのは、スモーキー・ロビンソンね。スモーキーは男性だから、較べられても気にならなかったわ。歌い方とか歌に対するアプローチについての話だったから、男性と較べられるのは悪い気はしなかった。性別は問題にされていなかったし。それは他のどんな比較よりも嬉しかったわ」

──ロックンロールについてどう思いますか?

「ロックンロールについては何も思わない。思ったこともない。自分の人生の中で何の位置も占めてないわ。ただ、中には購買層を絞って売りやすくするためだけにロックンロールに分類されているものもあるわよね。トラフィックみたいに。あのスティーヴ・ウィンウッドはすごくソウルフルな声をしてる。彼はトラフィックの人だったわよね? 私はトラフィック・ファンというわけでもないけど、ロックンロールの世界には素晴らしいソウルフルな歌手もいる。だから、私は別にソウルだけが好きなわけじゃない。私はいい歌が好き。でも、純粋な形のロックンロールというものに惹かれたことは一度もないわ」

──どんなアーティストを聴くんですか?

「マーヴィン・ゲイ、ビル・ウィザーズ、ニーナ・シモン、レイ・チャールズ、トム・ウェイツ……素晴らしい歌を歌う人は誰でも。ビル・ウィザーズは決して最高の歌手ではないけど、彼は間違いなく最高の表現者の一人だわ」(April 1985, RockBill)

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「ヴァン・モリソンとかトム・ウェイツとか、白人アーティストでも好きな人はいるわ。黒人アーティストだけじゃなくてね」(May 1986, Creem)

「私たちは別に“よし、こういうサウンドを作ろう”とか考えてやってるわけじゃない。あまりにも自然に生まれるから、分析することすらできないわ。曲を作る時は、単に……出来るのよ。私たちの音楽は明らかにポップよね。理解しやすいものだから。私が今まで好きになった曲というのは、ジャズであれ、何かを物語るものなの。(ローランド・カークの)『THE INFLATED TEAR』とかね。あと、(マイルス・デイヴィスの)『SKETCHES OF SPAIN』とか、聴くとスペインにいるみたいな気になるし。ソウルで好きなのは、スライなら〈Family Affair〉とか。マーヴィン・ゲイなんかも、いつもシンプルなことを物語る。すごく簡潔で飾りがない。私にとって音楽というのはそういうものなの。聴き手をどこかへ誘い、何かを訴えかけるもの。私たちはそういう曲を作りたいの」(23 May 1985, Rolling Stone)

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──マドンナについてどう思います?

「彼女は性差別者の価値観に迎合して女性運動を50年も後退させた、とよく言われるわよね。自分のセクシュアリティを売り物にして。でも、そんなに気にすることはないと思うわ。ああいうんじゃない女性シンガーたちに皆もっと目を向けるべきよ。アニー・レノックスや私やクリッシー・ハインドみたいなね。マドンナが人類に対して責任を負っているとは思わないわ。彼女は自分自身だけに責任を負っているのよ。ひとつだけ彼女に関して私が好きになれないのは、人が自分をどう見るべきか押しつけてくることね。やれ、私はこうよ、私は官能的なのよ、とか。人がどんなかなんて、それぞれで判断できた方がいいでしょう。それよりも私が気になるのは、イギリスの新聞屋たちの彼女の扱いようよ。あれこそ時代錯誤だわ」(26 October 1985, No.1)

「名声に対するああいう飽くなき欲望というものが理解できないわ。名声がどういうものか知った上でのことなんだから尚更よね。マドンナの写真集(『Sex』)はポルノ雑誌の素人投稿モノみたいだけど、男が公表するわけじゃなく、彼女が自分から見せてる、っていう。彼女はとても頭がいいし、自分のありとあらゆる部分を明るみに出す覚悟があって、それが彼女を完璧なポップ・スターたらしめているのよね。でも、彼女と私の違うところは、彼女はとてつもなく有名で金持ちになりたがっているようだけど、私はそうじゃないということ。彼女の目的は私なんかよりずっと明快だし、だから迷うこともそんなにないのよ」(Autumn 1992, Arena)

──大衆の目に晒されながら生活できるマドンナやグレイス・ジョーンズのような人たちが理解できますか?

「子供の時に夢見るような生活だから理解はできるわよ。ある意味、すごく純粋よね、彼女たちの生き方は。でも、自分も同じように生きたいとはちっとも思わない。特にマドンナの熱心さなんて、ほとんどあり得ないと思う。イギリスの女の子にあんな生き方はできないもの。あれはアメリカ人ならではの生き方よね」(December 1992, Detail)

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──あなたは自分の音楽やパフォーマンスに関して完璧主義であるように見えます。それは自分にとってプラスになっていると思いますか?

「ある意味ではマイナスでしょうね。例えば、プリンスなんてすごい乱発ぶりでしょ。いかにも猪突猛進という感じで。でも、そうやってるうちに彼はズバッと的を当てる時があるわけ。彼は多作でしょ。中にはしょうもない作品もあるし、私も全部が全部好きなわけじゃないけど、彼は時として天才的としか言いようがないことをやる。すごい才能の持ち主だけど、プリンスの何が一番すごいかと言えば、彼は他の誰よりも勇敢だということよ。私にはあんな勇気はないもの。多分、恥をかいたらどうしようとかどこかで思っていて、それが私たちの音楽を控え目なものにしているというのはあるかもしれない。自分たちの作品に対して気を遣いすぎるというか。そこまで気にする必要なんてないのよね」(November 1988, Interview)

「楽に仕事をこなせる人も中にはいると思う。私はそうじゃない。全力投球で自分を注ぎ込んでしまうから、すごく疲れるのね。写真を撮られるだけでもそう。1回のフォト・セッションで、例えば、マイケル・ジャクソンが10回フォト・セッションをやったくらいに感じてしまうというか。ちょっとおめでたいかもしれないけど、ほんとクタクタになってしまうのよ。だから休まざるを得ない。いいものにするには、そうするしかないのよ」(October 1992, Independent)

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──どういう音楽に合わせて踊るのが好きですか。踊りに出掛けることは?

「あまりないわね」

──昔ほどには?

「なかなか思い通りにはね。私はファンクが好き。かなり激しいものがね。フラメンコもよく聴くわ。スペインで暮らしてたから当然と言えば当然ね。パコ・デ・ルシアをよく聴いてる。彼が手掛けた『殺し屋たちの挽歌(The Hit)』というイギリス映画のサントラは素晴らしいわ」(November 1988, Interview)

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「私が好きなのはソウルフルなフォーク、ソウルフルなジャズ、ソウルフルなソウル。ラップやファンクも好き。ア・トライブ・コールド・クエスト、ジャングル・ブラザーズ、ソウル・ファミリー・センセーションとか」(December 1992, Detail)

「私は、音楽としても、ラヴァーズ・ロックはずっと好きだった。そして、ラヴァーズ・ロックという言葉自体が好きだったの。恋人たちの出会う岩、とか、恋人たちの聴くロック、とか色んな想像を巡らせることのできるその広がりが好き。シンプルで含蓄ある言葉のその絶妙な組み合わせが好きなの。昔から、本当に、ラヴァーズ・ロックを聴いたわ」(December 2000, Adlib)

「ラヴァーズ・ロックは大好きだったわ。とてもスウィートで、ストレートで、飾りのないところが。スチュアートと曲を作る時なんかも、よくレゲエ調のオフビートのギターで陽気に歌ってた。気分が高揚して、ウキウキと歌えるのよね。昔から私たちのベースラインはレゲエに近いものだったから、アルバムを“LOVERS ROCK”と名付けたら素敵だと思ったの」(November 2000, Blues & Soul)

「〈Slave Song〉は書くのにとても苦心した。ボブ・マーリーの〈Redemption Song〉に触発された歌なのよ」(November 2000, Blues & Soul)

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──くつろぐ時、誰の音楽を聴きます? 今、あなたのCDプレイヤーに入っているのは?

「セザリア・エヴォラ、メルセデス・ソーサ、アル・グリーン、アレサ・フランクリン、グレゴリー・アイザックス、ヴァン・モリソン、Qティップ」(14 November 2000, AOL live US webchat)

──もし影響があるとしたらですが、ビリー・ホリディの音楽はあなたとあなたのスタイルにどのくらい影響を与えましたか?

「彼女の表現は大好きだったわ。彼女の自己表現の仕方、黒人歌手であることが容易でなかった時代に自分を貫いた姿勢もね。彼女は自分自身であることを恐れなかったし、いかなる妥協もしなかった」(14 November 2000, AOL live US webchat)

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「エイミー・ワインハウスの『BACK TO BLACK』は大好きだった。彼女は素晴らしい作詞家だと思う。レイクウォンのアルバムも好きよ。タフでハードでね。ビートが大好き。彼は詩人だと思うわ。ヒップホップは色々と好きよ。アリシア(・キーズ)も好きだし、もう一人のアリシアのピンクもね。彼女は本物の戦士だわ。自己流でやってる人たちが私は好き。自分の表現を果敢にする人たちがね」(16 February 2010, National Post)

「ビヨンセは女戦士よね。彼女は特別だわ」(22 May 2012, SoulBounce.com)

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「私はラップの詩が好き。ウータン・クランのレイクウォンのヘヴィなビートも好きよ。ゲットーラップは這い上がってきた人間から生まれるものだから真実味がある。ジェイ・Zも好き。ニッキー・ミナージュは天才ね。あれは楽しいわ。彼女はほんと最高よ」(9 May 2011, DN.se)

「若い頃はよくファンクを聴いてた。リズムや力強いビート、低音の響きが私は好き。アイラはニッキー・ミナージュを聴いてるわ。彼女は素晴らしいと思う。歌詞がね。あと、ディジー・ラスカルやタイニー・テンパーとか。私が好きなのは、スヌープ・ドッグ、ジェイ・Z、レイクウォンといった筋金入りのルードボーイたち。私のお母さんが怖がるようなやつよ」(1 July 2011, AccessAtlanta.com)

「18歳と14歳の子と一緒に暮らしてるから、家にはいつも音楽が流れてる。とにかく色んなのがね。私が若かった頃は、音楽の好みによって人が決まるようなところがあった。今の若い子たちの素敵なところは、いいものはいいっていうところね。何でも構わず聴くし、ミューズとジャスティン・ビーバーを同時に好きでも問題ないわけ。これって伝染りやすいわ。スノッブ根性で音楽を聴いたりしないのよね」

──では、ビーバーにもグッと来ましたか?

「ジャスティン・ビーバーが歌う〈Cry Me A River〉には感動したわ。家のソファに座ってたら、娘がそれをYouTubeで見せてくれたの。彼にはなんか憎めないところがあるわよね。純粋で。すごく叩かれてるけど。ジャネル・モネイも好きよ。彼女は素敵だと思う。私たちはラップやヒップホップもたくさん聴く。私はレイクウォンが大好き。確かにすごくヘヴィだけど、ビートが大好きなの。彼は天才だと思うわ」(2 August 2011, Suntimes.com)

「恵まれたことに、私はいつも“これ聴いてみなよ、すごいから”と言ってくれる人たちに囲まれてきた。自然と音楽が耳に入ってくるわけ。自分から探すことってないのよね。自分が聴くべきものは自然とやって来るんだといつも思うわ」(8 July 2011, Cleaveland.com)

──ラウドな音楽が好きなのに、あなたはレッド・ツェッペリンのカヴァーはやりませんね。

「そうね(笑)。でも、私が育った地域では、レッド・ツェッペリンとか……当時のヘヴィ・メタルのバンドって他に何があったかしらね」

──ブラック・サバス?

「ブラック・サバス。そう、サバスね。ある意味、彼らは私の青春時代のバックグランドだった。私は明らかに違うものを求めてたわね。自分が黒人というせいもあるだろうけど、もっと自分にしっくりくるものを求めてた。ラスト・ポエッツやギル・スコット・ヘロンが私のブラック・サバスだったわ」(20 July 2011, Nola.com)

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──あなたの新しいベスト盤『THE ULTIMATE COLLECTION』には、シン・リジィ「Still In Love With You」のカヴァーが収録されています。いつからあの曲を演っていたんですか?

「あれは新しいの。昔からずっと大好きな曲なの。スチュアートも大好きで。シン・リジィの素晴らしいライヴ・ヴァージョンがあるんだけど。ツアーのリハーサルをやってる時、レコーディングすることに決めたの。スタジオで2〜3回演奏してみて、それで録った。苦もなく仕上がったわ。バンドの皆が参加してるところもいいのよね」

──シン・リジィのスタジオ版と聴き較べると、フィル・ライノットの歌唱はあなたと似ている気がします。彼から影響は受けました?

「そうでもないわ。彼らはイギリスでいくつかヒットを出した。〈Whiskey In The Jar〉とか好きだったわ。彼がやってたのは基本的にはブルースだったでしょう? それがすごく私に合うのよね。フレーズをきつく歌ったりするところとか。私はブルース歌手ではないけれど、似てる感じがするのはそのせいだと思うわ」

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──『THE ULTIMATE COLLECTION』は、ジェイ・Zが「The Moon And The Sky」の新ヴァージョンにラップで参加しているのも目玉です。さすがの彼もあなたとの共演には緊張するでしょうね。あのコラボはどのように実現したのですか?

「私が大のヒップホップ・ファンだということは知ってると思うけど。ラップであの曲がどうなるか試してみようと思ったの。私にとってジェイ・Zはフランク・シナトラみたいな人。彼は別格よね。彼がリミキサーにドレイクのプロデューサーのノア“40”シェビブを提案してきたの。とても気に入ってるわ」(6 July 2011, The Indianapolis Star)

──自分のキャリアで何かやり直したいことはありますか?

「時間を遡れたらってこと? '10年の『SOLDIRE OF LOVE』でジェイ・Zにラップをお願いするわ。他に特にやり直すことはない。失敗のおかげで強くなれたんだし」(26 June 2012, Life + Times)

──ロバート・グラスパー・エクスペリメントが新作『BLACK RADIO』で、レイラ・ハサウェイをフィーチャーして「Cherish The Day」をカヴァーしています。お聴きになりましたか? 自分の曲が他のアーティストにカヴァーされることについてはどうですか? 手をつけて欲しくないと思います? 立派なリメイクを聴くとやはり嬉しいものですか?

「そのカヴァーはまだ聴いてないんだけど、他の人たちの解釈を聴くのは大好きよ。とにかく、歌というものは一度世に出たら皆のものになると私は思うのね。シヴィル・ウォーズがカヴァーした〈No Ordinary Love〉は好き。自分たちの曲がサンプリングされるのも大歓迎よ。作品が作り替えられて新鮮味が加わるわけだから」(22 May 2012, SoulBounce.com)

「サンプルの許諾ということなら、私はきっと西洋で一番安い女よ」(16 October 2010, LATimes.com)

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──あなたの作風や生き方を表すのに、よくエレガンス、洗練といった言葉が使われます。そういった意味であなたが憧れる人は?

「マイルス・デイヴィスや、セザリア・エヴォラといった気高いラテンの女性たち──彼らは自分のやり方で物事をやり、自分自身であることを恐れない。自分の地位を守るために身売りしない。彼らはアイデンティティをしっかり持っている。ミュージシャンや作家でも、私は自己流を貫いてる人が好き。レイ・ラモンターニュとかスヌープ・ドッグとかね」(6 July 2011, The Indianapolis Star)

「ここ数年で私が見つけたのはレイ・ラモンターニュね。彼の歌声は大好き。本当に類い希な才能の持ち主だと思うわ。彼は自分流でやってる。時代と関係ないところにいるというか。独自の世界を持ってるのね。ヒップホップもよく聴くわ。歌詞が好き。私にとっては詩だわ」(24 May 2012, MercuryNews.com)

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「ヒップホップは大好きよ。ビートが好きだし、歌詞も好き。心から生まれているところが好きね。リアルで、ただのコマーシャルな音楽じゃない。スヌープ・ドッグやドレイクを聴くわ。彼らは素晴らしい。ヒップホップはよく聴くから、私はよく踊る。遊びに行くのも好きだし。最近はないけど、フロアで踊るのも好きよ」(24 May 2012, Uk.Reuters.com)

「私はどんなジャンルの音楽でも聴く。ドリー・パートンからニルヴァーナまでね。私はいつもソウルを持っている人に惹かれる。彼らの物語は本物でしょ。そこには彼らの命が注ぎ込まれてる。私がラップを好きなのもそのせいよ」(22 May 2012, SoulBounce.com)

「昨日は車の中でドレイクの『TAKE CARE』とアリソン・クラウスの『FORGET ABOUT IT』を聴いた。いい一日だったわ」(26 June 2012, Life + Times)

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──『SOLDIER OF LOVE』でカムバックする前、あるいは、このツアーに出る前に緊張しました?

「LL・クール・Jの〈Mama Said Knock You Out〉に出てくる“カムバック扱いするな。俺はずっと現役で連中をビビらせてきたぜ(Do not call it a comeback, I've been here for years, rockin my peers, puttin suckers in fear)”っていうライン、知ってる? 私はこれまでのどのアルバムもカムバックじゃなく、自分たちが成長する過程の一歩一歩だと思ってる。私たちは自分たちが現役だといつも思ってきた。たとえ活動していない時でもね。まあ、私は自分の生活にのめり込んでしまうから、知らないうちにどんどん時が過ぎてしまったんでしょうけど」(2 November 2011, Baz.ch)

「スタジオに入っている時、私たちは大音量で音楽を聴く。音量を上げて私たちの音楽を聴けば、何か聞こえてくるものがあるはずよ。違う風に聞こえると思う。違ったニュアンスがあるわけ。私たちにとってアリーナというのは、自分たちの音楽の実現の場なの。スタジオではいつも大音量で演奏しているわけだから。私たちの音楽が空間を重視しているのもそのせいだと思う。大音量で音楽を作っていると、空間が聞こえてくるものなのよ。私たちの音楽はBGM向きだと誤解されることがある。私は全然違うと思う。私たちはアリーナでこそ生き生きとするのよ」(20 July 2011, Nola.com)

「私たちが世代の壁を越えて支持されたことはすごく嬉しい。私たちはずっと成長してきた。音量を上げてよく聴けば、音楽に瑞々しさや生々しさが感じられる。私たちが若い世代の支持を得られた理由もそこにあると思うの。シャーデーはジャジーなトーチ・シンガーだという固定観念が彼らにはないから。色んな要素が詰まった音楽なのよ」(10 December 2011, Middle East Online)



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SADE'S RECORD SHELF

Compiled by Abeja Mariposa

"WHAT DO YOU LISTEN TO?" - THIS IS ONE OF THE MOST FREQUENTLY ASKED QUESTIONS SADE GETS DURING INTERVIEWS. WE ALL ARE INTERESTED IN WHAT KIND OF MUSIC THIS "RECLUSIVE" AND "MYSTERIOUS" LADY USUALLY LISTENS TO AND WHAT'S MADE HER MUSIC SO UNIQUE AND ORIGINAL. HERE IS A COLLECTION OF SADE'S COMMENTS ON HER PERSONAL MUSICAL EXPERIENCES. SHE TALKS ABOUT WHAT SHE LISTENED TO WHEN SHE WAS YOUNG, OTHER ARTISTS SHE ADMIRES, WHAT'S IN HER CD PLAYER OR iPod RIGHT NOW (THOUGH NOT SURE IF SHE HAS AN iPod!), etc. FROM THESE COMMENTS, YOU CAN IMAGINE HER RECORD SHELF TO SOME EXTENT AND PERHAPS EVEN FIND SOME NEW FAVORITE ARTISTS. ENJOY!

The sources are indicated at the end of each comment or Q&A. Comments from a Japanese magazine Adlib are omitted in this English version.


When did you begin really listening to music?

I suppose at 11, when my family moved to this sleepy seaside town called Holland-on-Sea. You see, I was born in Nigeria, but when I was four, my mother came back to England with my brother and me. Then, when I was 11, she remarried and we moved to Holland-on-Sea. That's when I started listening to the radio a lot. She married somebody I didn't particularly like, and so I spent about a year sulking. I used to go into my room, which had bunk beds, get on the top bunk with a quarter-pound of sweets - no wonder I got acne - and a book, usually a boring book about a horse, and I'd listen to the radio. That's how I started really getting into music, I think, during my sulking phase.

What did you listen to?

I used to listen to a pirate radio station, Radio Caroline. It was hilarious - they'd always be going off the airways because the boat would get into choppy water. Eventually the ship sank. They used to play things like Gil Scott-Heron - the first time I heard Gil Scott-Heron was when I was about 12, and I loved his stuff straightaway - and Labi Siffre and Van Morrison. They played awful stuff as well, but generally they played really good music, so I was lucky - that was my education.

Where did you take it from there? Did you go out and buy records?

No, I didn't buy a lot of records. I grew up with my mother, and, strangely enough, she didn't like music at all. I don't think we even had a sound system. My father is a total jazz buff. He had a massive record collection.

Did you go out dancing?

Yes. I think maybe because we were quite deprived of music, when my brother and I grew up and discovered it, we really got excited by it. We had three records in the house when we were young: the soundtrack to "Oliver" -

Inspiring.

Yeah, very inspiring. [sings] "Whe-e-e-e-ere is love?" And we had "Dinah Washington's Greatest Hits" and "Sinatra and Basie."

Well, it's not as bad as it could have been.

It's not too bad, but we didn't have a record player. That's the problem. We had a sewing machine. [laughs] Eventually my brother bought a record player. I suppose I started going out to dance when I was 14 or 15. I was lucky. My brother is about three years older, and when he was 17, he started to drive, so he could take me places. Otherwise, I would have been dependent on public transport, which would have been impossible, since there was practically none.

Did you have to go far?

Yeah, to go to a decent club, we used to go about 14 miles away, to a town called Ipswich. There was an American air base there, and they had all the good imported records. Unfortunately, you'd get accosted by the airmen, so I didn't go there very regularly. They'd think, These young girls, they can't have come here to listen to the music; they've come to look for the men - and we had come to listen to the music. There was one other club where they played really brilliant music, and you could safley go there. It was quite young and casual. (November 1988, Interview)

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Nobody's ever compared me with a man, the way I sing. It's always another woman - Billie Holiday. Just because I'm the same color as her and she wore her hair back, on a couple of occasions then I must sound like Billie Holiday. That ignores the uniqueness of Billie Holiday. It's also a complete misjudgement, and it's an insult. I'm quite paranoid about us and what we do not being like anything else, and it's very important to me to think that we're doing it our way. If I did once copy Billie Holiday I'd do it a lot better than I'm doing now! I agree with you - women do tend to get summed up more simply than men, maybe because most journalists are males. But then you could argue that the way males are presented in the pop world is quite sexist and cliched, possibly stronger than females. Because females seem to be more individual, less categorizable. Somebody like Alison Moyet, say, is far-less categorizable than the lead singer of King, who's obviously there as fodder for 15-year-old girls. (May 1986, Creem)

Nearly everything I've read on you makes some allusion to Billie Holiday. And when I think of Holiday, I think of a lot of pain and confusion along with great music, as if she'd lived her lyrics.

I think that's a bit cliched really. I believe she suffered, but I know Billie Holiday too well to ever compare myself to her.

Well I didn't mean it as a comparison. What I meant to ask was 'Do you live what you write?'

Some of it. Some of it's fantasy. I've lived. I've had an unusual sort of background. But I don't think you necessarily have to have a lot of pain to appreciate what other people feel and to communicate that emotion. Pain, you know, is relative to each person's experience anyway.

Does it bother you that people try to label you at all?

Inasmuch as it would bother anyone because everybody like to think they're an original, even if they're not. Most people don't like comparisons. The one comparison I did really like was the Smokey Robinson. I didn't mind that one bit because Smokey's a man, and I think it's quite nice to be compared to a man because they were talking about phrasing and the way I approach a song. It's got nothing to do with sex and I appreciated that more than any other comparison.

What do you think of rock 'n roll music?

I don't think of rock 'n roll music. I never have. It's never been a played any part of my life at all. Then again, there are certain things, like Traffic, which might be classified as rock 'n roll only because everything has to be pigeon-holed and marketed. That Stevie Winwood's got a really soulful voice. He was the guy in Traffic, wasn't he? I don't say that I'm a Traffic fan, but there are some great soulful singers in rock 'n roll. So I wouldn't say that I only like soul. I like good songs, but rock 'n roll in its purest form has never interested me.

Who do you listen to?

Marvin Gaye, Bill Withers, Nina Simone, Ray Charles, Tom Waits - all the singers of great songs. I wouldn't say that Bill Withers is one of the greatest singers of all time, but he's definitely one of the greatest interpreters of songs, ever. (April 1985, RockBill)

Like Van Morrison, Tom Waits, there are white artists I like as well, not only blacks. (May 1986, Creem)

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We don't sit around and say, "Right, we're going to create this sound." It happens too naturally for us to even intellectualize about. When we create a song, it's just... the it goes. Our music is clearly pop, because it's easy to understand. All the songs I've ever loved - even jazz stuff - are things that tell a story, like [Roland Kirk's] "The Inflated Tear." And [Miles Davis'] "Sketches of Spain" - you feel you're in Spain. The soul stuff I like is Sly and "Family Affair," and Marvin Gaye, who always tells a simple story. It's all simple and unpretentious, and that's what music is to me. It should take you somewhere and move you in some way, and that's what I want our songs to do. (23 May 1985, Rolling Stone)

What do you think of Madonna?

A lot of people say that she's putting back the woman's cause by about 50 years because she's pandering to chauvinist values - using her sexuality - but I don't think people should worry about that. People should look at all the women singing who aren't like that - Annie Lennox, me and Chrissie Hynde. I don't see that Madonna has a responsibility to the human race. She's only responsible for herself. All I dislike about her is that she tells people what they should think about her all the time. 'I am this, I am sensual... ' It's nicer to find out for yourself what someone's like. What worries me more is Fleet Street's attitude to her. They're the ones putting the clock back... (26 October 1985, No.1)

I don't understand that kind of constant lust for fame, particularly when you've already discovered what it's like. Madonna's book ["Sex"] is like Reader's Wives, except that it wasn't her husband who sent in the photos, she's done it herself. She's an intelligent girl and prepared to give every single little piece of herself away, which makes her the perfect pop star. But the difference between her and me is that she really seems to want and need to be incredibly famous and rich and I don't. Her objectives are much clearer than mine, and consequently she's far less confused by it all. (Autumn 1992, Arena)

Do you understand how people like Madonna or Grace Jones can live their lives so publicly?

I understand it because it's like maybe a dream that you could have as a child. It's so innocent in a way, their approach to what they do. But there's nothing that they do that I would want to do. Madonna's drive in particular is quite surreal, I think. I don't think an English girl could possibly have the same approach. It's sort of intrinsically American. (December 1992, Detail)

You're somewhat of a perfectionist about your music and your performances, apparently. Do you think that's helped you?

Perhaps it's detrimental in a way. Somebody like Prince, for instance - I think he's quite slapdash. He's a bit like a bull - he goes in with his horns down and charges, but there's a chance he's going to hit the right spot. He produces a lot. I think much of what he does is quite trashy and don't like it at all, but every now and then he does something that is really genius. He's very, very talented, but the most important thing about Prince is that he's braver than a lot of other people. I don't think I'm as brave as that. I may be too proud and scared of losing face, and maybe that does somewhat stifle what we do. Maybe I look too closely at what we do, and it's not necessary to be that concerned. (November 1988, Interview)

I think some people can do things and it takes nothing out of them. I'm not one of those. I'm quite intense, and therefore I put quite a lot in, so a lot comes out of me. Even just having my photo taken. I feel at the end of one photo session like Michael Jackson, say, might feel after ten. That sounds a bit melodramatic, but I feel drained. So I had to stop. You have to, if you're going to do anything worthwhile. (October 1992, Independent)

I'm curious about what kind of music you like to dance to. Do you go out dancing?

Not too often.

Not as often as you used to?

Not as often as I would like. I like funk, quite hard funk, and I listen to a lot of flamenco. Having lived in Spain, I suppose that's inevitable. And I've been listening to a lot of Paco De Licia - he did a magnificent soundtrack for an English film called The Hit. (November 1988, Interview)

I like soulful folk and soulful jazz and soulful soul. I like rap, funk. A Tribe Called Quest. Jungle Brothers. Soul Family Sensation. (December 1992, Detail)

I loved Lovers Rock music because it was so sweet, straight forward and unpretentious. Often when Stuart and I wrote songs in the past we'd write with an off beat on the guitar with reggae feel to liven me up. Take me somewhere and make me sing in a lilting manner. Traditionally, all our baselines have verged upon reggae, so I just thought it would be realy lovely to call the album "Lovers Rock." (November 2000, Blues & Soul)

"Slave Song" was a very hard song to write. It was inspired by Bob Marley's "Redemption Song." (November 2000, Blues & Soul)

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Whose music do you listen to when you relax? What's in your cd player right now?

Cesaria Evora, Mercedes Sosa, Al Green, Aretha Franklin, Gregory Isaacs, Van Morrison, Q-tip. (14 November 2000, AOL live US webchat)

How much of an influence would you say, if any, was the music of Billie Holiday on you and your style?

Well, I loved her expression. I loved how she expressed herself, and how she persevered in the climate at the time, and at the time when it wasn't easy to be a black singer. She wasn't afraid to be who she was. And she didn't compromise in any way. (14 November 2000, AOL live US webchat)

I loved Amy Winehouse's "Back to Black" album. I think she's a great lyricist. I like the Raekwon album, it's tough and hard. I love the beats, and I think he's a poet. I like a lot of hip hop. I like Alicia [Keys] and the other Alecia, Pink - she's a real soldier. I like people who do their own thing, who are brave enough to do their thing. (16 February 2010, National Post)

Beyonce is a Solider Girl. She's special. (22 May 2012, SoulBounce.com)

I like the poetry of rap. I like heavy beats to Raekwon from Wu-Tang Clan. Ghettorap is true because it comes from someone who survived. I like Jay-Z as well. And Nicki Minaj is a genius, she is funny shit. She is absolutely brilliant. (9 May 2011, DN.se)

I used to listen to funk when I was younger. I like rhythm, quite tough beats and base-y resonance. [Ila's] listening to Nicki Minaj - I think she's brilliant, lyrically - and Dizzy Rascal and Tinie Tempah. I like some of the real rude boys, like Snoop Dogg, Jay-Z, Raekwon. Stuff that would scare my mom. (1 July 2011, AccessAtlanta.com)

I live in a house with an 18-year-old and a 14-year-old, so it's full of music. Just anything. When I was young, people were almost identified solely by the kind of music they liked. It's lovely about young kids now - they love music for the sake of it. It's so accessible, and it's all right to love Muse and Justin Bieber at the same time. That's infectious. There's no snobbery attached to their feeling for music.

So Bieber's even gotten to you?

Justin Bieber singing "Cry Me a River" - that made me cry. We're sitting on the sofa at home, and my daughter showed it to me on YouTube. There's a kind of loveliness about him, an innocence. He's so maligned. I like Janelle Monae. I think she's sweet. We listen to a lot of rap and hip-hop. I love Raekwon. It's very heavy, I know, but I love the beats. I think he's genius. (2 August 2011, Suntimes.com)

I'm lucky because I've always been surrounded by people who say, 'Listen to this - this is amazing.' Music comes to me. I don't ever really look for it. And I always think that the music that I'm supposed to hear will come to me. (8 July 2011, Cleaveland.com)

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Despite your fondness for loud music, you don't do Led Zeppelin covers.

No. (laughs) But I did actually grow up in an area where Led Zeppelin and... I'm trying to think of all the other heavy metal bands that were around at the time...

Black Sabbath?

Black Sabbath. Yeah, Sabbath. They were the background of my youth in a way. Obviously I looked for something else. Probably partly because I'm black, I looked for somewhere where I felt I belonged a bit more. The Last Poets and Gil Scott-Heron were my Black Sabbath. (20 July 2011, Nola.com)

Your new compilation, "The Ultimate Collection," includes a cover of Thin Lizzy's "Still in Love with You." How long have you performed that song?

That's brand new. It's a song that I have always loved, and that Stuart has always loved. There's a beautiful live version by Thin Lizzy. When we were rehearsing for the tour, we decided to record it. We performed it a few times in the studio and then put it down. It was a painless experience. We all had a part in it, which is nice.

Listening to Thin Lizzy's studio version, it struck me that Phil Lynott's vocal phrasing is similar to yours. Was he an influence on you?

Not really. They had a few hits in England. I loved "Whiskey in the Jar." A lot of what he did is basically blues, isn't it? That really suits me, as far as attacking the phrases. Although I'm not a blues singer, that's probably the similarity you hear.

Another treat on "The Ultimate Collection" is Jay-Z's guest verse on a new version of "The Moon and the Sky." I would venture to say that you're one of few people he would be nervous about working with. How did that collaboration come about?

You probably know that I'm a real hip-hop fan. We wanted to see what that song would sound like with a rap. For me, Jay-Z is like Frank Sinatra. He's in a league of his own. He suggested Noah "40" Shebib - Drake's producer - to do the remix, and I loved it. (6 July 2011, The Indianapolis Star)

Is there anything you would change about your career?

If I could turn back time? I would have asked JAY Z to rap on "Soldier Of Love" in 2010. There's not much else I would change - the mistakes I've made have made me grow braver. (26 June 2012, Life + Times)

Robert Glasper Experiment has a cover of "Cherish the Day" featuring Lalah Hathaway on their new album, Black Radio. Have you heard the song, and how do you feel about other artists covering your music in general? Do you view your songs as untouchable or are you flattered when you hear a worthy remake?

I've not yet heard this cover, but I love to hear interpretations of our songs. Anyway, I have a feeling that once a song is out there it belongs to the world. I like The Civil Wars version of "No Ordinary Love." I love when our songs are sampled because someone is reforming your work and giving it a new feeling. (22 May 2012, SoulBounce.com)

When it comes to sample clearances, I'm probably the cheapest chick in the west. (16 October 2010, LATimes.com)

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People often use the terms "elegance" and "refinement" to describe your mannerisms and personal style. When you think about those qualities, who do you admire?

People like Miles Davis and Cesaria Evora and all the graceful Latin dames who just do things the way they do it, and are not afraid to be themselves. They won't sell out in order to maintain their position. They retain their identity. I'm that way with musicians and authors and anyone who cuts their own pathway. Ray LaMontagne, Snoop Dogg, whoever. (6 July 2011, The Indianapolis Star)

Somebody I recently discovered in the last couple years is Ray LaMontagne, and I love his vocals. I think he's really, really talented and exceptional. He's doing his thing. He's sort of not associated with the times. It's just his own thing. I (also) listen a lot to hip-hop because I like hip-hop lyrics; to me it's poetry. (24 May 2012, MercuryNews.com)

I love hip-hop. I love the beats, I love the lyrics and I love the fact that it's from the heart. It's real and not just commercial. I listen to Snoop Dogg and Drake - they're great. I listen to a lot of hip-hop, so I do dance a lot. I actually love going out. I haven't lately, but I love getting on the dance floor. (24 May 2012, Uk.Reuters.com)

I listen to all genres of music, from Dolly Parton to Nirvana. I always gravitate towards people who have soul. You know their stories are genuine. They give you a bit of their life blood. That's why I love rap. (22 May 2012, SoulBounce.com)

Yesterday I was in my car. I listened to Drake's "Take Care" and Alison Krauss' "Forget About It." It was a good day. (26 June 2012, Life + Times)

Were you nervous before the release of your comeback CD "Soldier of Love" or before this tour?

Do you know the line "Do not call it a comeback, I've been here for years, rockin my peers, puttin suckers in fear" from LL Cool J hit "Mama Said Knock You Out"? I see none of our albums as a comeback CD, but always as a step forward in our development. I've always felt that somehow we are there, even if we are not there... Probably because I was so much into my own life, that I didn't realise how fast the years went by. (2 November 2011, Baz.ch)

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When we're in the studio, we listen to music really loudly. When you turn our music up, you hear something else. You feel something differently. There are different nuances. For us, going into an arena is more like the conception moment of our music, because we always work so loud in the studio. I suppose that's why our music is a lot about the spaces, because when you work with that kind of volume, you do hear the spaces. We've been sometimes misconceived as a band that sounds good in the background. I'm all against that. We come alive in an arena. (20 July 2011, Nola.com)

We crossed the age barrier and that's very nice for us. There has been some kind of evolution. There is a freshness and raw quality in the music that when you listen at volume you can hear it clearly. I suppose that is why we picked up a younger audience because there isn't a preconceived idea that Sade is some sort of torch singer and jazzy. It's all kinds of things. (10 December 2011, Middle East Online)




私のレコード棚(My Record Shelf)(2013.05.31)
ガチ! シャーデーのレコード棚(Sade's Record Shelf 4 REAL!)(2017.01.24)

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