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パロディ・ジャケに気をつけろ(ブラック~クラブ・ミュージック編)

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Sade - DIAMOND LIFE (1984)
DJ Spinna - BEST OF SADE MIX (2009)

 『DIAMOND LIFE』のジャケをもじったDJスピナのシャーデー・ミックスCDに因んで、今回は特別企画のパロディ・ジャケ特集。

 パロディは、かっぱらい行為のパクリとは違い、ユーモアや批評を交えて、外部にそれとはっきり判る形で過去の作品を引用/模倣する行為である。単なる洒落であることもあるが、多くの場合、偉大な先人に対するオマージュの表明になっていて、そのアーティストが受けた影響を窺い知ることもできる。基本的にギャグ的な性質を持っているため、誰にでも通じる名盤ネタが多いのだが、敢えてマニアックな作品を取り上げ、判るファンだけをニヤリとさせるような拘り型のパロディもあり、なかなか奥が深い。

 ビートルズ作品を筆頭に、ロックの世界には昔からパロディ・ジャケの傑作が山ほどあるが、ここではブラック~クラブ・ミュージック系に絞って、私が知っているものをいくつかまとめて紹介することにしたい。


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Donald Byrd - A NEW PERSPECTIVE (1963)
Tone-Loc - LOC-ED AFTER DARK (1989)

 まずは定番のBlue Noteネタから。ソニー・ロリンズ『SONNY ROLLINS VOL. 2』(1957)をネタにしたジョー・ジャクソン『BODY AND SOUL』(1984)と並んで、最も有名なBlue Noteパロディのひとつ。本作からの大ヒット「Wild Thing」のPVではロバート・パーマーをネタにしていて、そちらも傑作パロディだった。ジャズとソウルに橋を渡すドナルド・バード。この車ジャケは、マッドリブ、DJスピナ、ケニー・ドープ、ジャザノヴァ、DJカムなどのDJ/リミキサー陣がBlue Note音源を料理した企画盤『BLUE NOTE REVISITED』(2004)でも引用されている。


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Herbie Hancock - INVENTIONS & DIMENSIONS (1963)
Young Disciples - ROAD TO FREEDOM (1991)

 マッシヴ・アタック『BLUE LINES』と同年に放たれたヤング・ディサイプルズ唯一のアルバムにしてアシッド・ジャズ屈指の強力盤は、ハービー・ハンコック風。パロディというほど似ていないが、写真の構図や文字の入れ方など、意識していないとは言わせない。ネクスト・レベルを目指す探求者たちが、時空を超えて同じ道の真ん中に立つ。時代の螺旋状の流れも感じさせる名ジャケット。


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Hank Mobley - THE TURNAROUND! (1965)
Us3 - CANTALOOP (1992)
The Beatnuts - INTOXICATED DEMONS (1993)

 本家Blue NoteからリリースされたUs3の傑作デビュー曲「Cantaloop」。曲はハービー・ハンコックのピアノ・リフをループしたものだったが、ジャケではハンク・モブレーをサンプリング。当時、Blue Note音源の使用を公認されたユニットとして話題を呼び、ヒップホップ~クラブ・ミュージック文脈からのBlue Note再評価を決定的なものにした。
 これに続き、ハンク・モブレーの矢印ジャケを非公認でそっくり頂いたのは、ネイティヴ・タンのビート(ネタ)馬鹿=ザ・ビートナッツ。猥雑なジャズの空気溢れるトラックと、まさしくナッツなパーティー乗りライムで暴れ回る鯔背なデビューEP。この赤い矢印は、彼らのトレードマークとして、以後もアレンジを加えながらジャケに使われていく。


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Andrew Hill - JUDGEMENT! (1964)
Atmosphere - OVERCAST! (1997)

 ミネアポリス出身の白人ヒップホップ・ユニット、アトモスフィアのデビュー盤は、Blue Note切っての奇才アンドリュー・ヒルの'64年作品が元ネタ。プリンスやジャム&ルイスからは全く想像もつかない、ドライでどんより曇ったミネアポリスの風景が浮かび上がる。


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John Coltrane - BLUE TRAIN (1957)
J-Live - ALL OF THE ABOVE (2002)

 コルトレーンのBlue Note盤をJ-ライヴが引用。いかにも“笑わない男、コルトレーン”といった風情のオリジナルに較べ、J-ライヴの方は“あれ、あのメモどこ置いたっけ?”的な情けなさが漂っているのがパロディらしくてグー。J-ライヴはNYのMC/トラックメイカー。これは彼の評価を決定づけた2ndで、まさしくNY印の名盤。適度なジャジーさも実にカッコいい。DJスピナもいい仕事してます。


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Roy Ayers Ubiquity - HE'S COMING (1972)
Smif-N-Wessun - DAH SHININ' (1995)

 定番曲「We Live In Brooklyn Baby」を2曲で使ったスミフン・ウェッスンの傑作1stは、同曲を収録したロイ・エアーズの'72年作(祝CD化!)のパロディ。地下鉄の通気口から噴出する蒸気煙のようなサウンドに、NYの今昔物語が見えてくる。ジャケット共々、ドープです。


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Funkadelic - MAGGOT BRAIN (1971)
Redman - DARE IZ A DARKSIDE (1994)

 脳味噌グツグツのファンカデリック盤に倣って、レッドマンも地に埋まる。ひとり生き埋めにされた者の孤独な叫びは、送電塔が建ち並ぶ人気のない荒野で寂寥感を増す。世界の中心で愛をさけぶ、もとい、東の外れでPファンク愛をさけぶ。元ネタ同様、悲しいようで笑えるところがファンキー。パロディにはこういうバカバカしさが大切である。


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Funkadelic - FREE YOUR MIND...AND YOUR ASS WILL FOLLOW (1970)
Nocturnal Rage - WAY OUT YOUR MIND... (2005)

 脳味噌ギュルギュルのファンカデリック2ndは、シアトルの生ヒップホップ・ユニット、ノクターナル・レイジが引用。ファンカデリック盤では、ゲートフォールドのジャケを広げると裸婦の下半身(尻丸出し)が現れ、"AND YOUR ASS WILL FOLLOW"とタイトルが続く。ノクターナル・レイジ盤も全く同様で、タイトルは "...AND YOUR BODY'S THE MISSION" と続く(元のフレーズを換言したもので、“精神を脱し、肉体に従うべし”といった意味)。シングルになったアルバム表題曲「Way Out」は、スライ「Don't Call Me Nigger, Whitey」メロ風のリフが印象的なブラック・ロック。ファンカデリックの表題曲は、かつてアン・ヴォーグが「Free Your Mind」(1992/"Free your mind and the rest will follow")でも引用していた。


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Ohio Players - ANGEL (1977)
The Mighty Bop - AUTRES VOIX AUTRES BLUES (1996)

 ラウンジ・テイストの良質なダンス・ミュージックを発信していたフランスのレーベル、Yellow Productions。最近は知らないが、'90年代には私はここの作品が結構好きだった。ザ・マイティ・バップはYellowの代表的ユニット。初期のジャケにはフランスらしい洒落たデザインのものが多く、このオハイオ・プレイヤーズのエロジャケ・パロディもごく自然に馴染んでいた。


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Millie Jackson - BACK TO THE S__T! (1989)
Naomi Campbell - BABYWOMAN (1994)

 ナオミ・キャンベルは果敢にもミリー・ジャクソンの便器座りジャケに挑戦。とはいえ、そこはスーパーモデル、さすがに○○するわけにもいかず、とりあえずスネ毛剃ってみました。ミリー姐御のこのジャケ、『The Worst Album Covers In The World...Ever!(世界の史上最低ジャケット集)』(2004/Nick DiFonzo著)という本でも紹介されているらしい。


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The Beatles - THE BEATLES a.k.a. THE WHITE ALBUM (1968)
Prince - THE BLACK ALBUM (1987/1994)

 ご存じ、'87年12月の発売直前にキャンセルされたプリンスの真っ黒な問題作。ブートで散々出回った末、'94年にワーナーから正式に発売された。ビートルズ盤同様、『THE BLACK ALBUM』というのも結局は通称で、ワーナーの'94年盤にも'87年プロモ盤にもタイトル表記はない(それどころか、アーティスト名表記すらない)。私はかつて、プロモCDをデジタル・コピーしたブート(『LOVESEXY』式にトラック分割がないやつ)で愛聴していた。
 '04年、プリンスが〈Rock and Roll Hall of Fame〉式典でロックの殿堂入りを果たした際、トム・ペティ、ジェフ・リン、スティーヴ・ウィンウッド、ダーニ・ハリスン(ジョージの息子。気味悪いくらい父親似)らが演奏する「While My Guitar Gently Weeps」にギターで参加していたこと(そして、それが無茶苦茶にカッコ良かったこと)を特筆しておきたい。ちなみに、同曲をネタにしたウータン・クラン「The Heart Gently Weeps」(2007)には、エリカ・バドゥ、ジョン・フルシャンテと共に、ダーニが客演している。


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Bruce Springsteen - BORN IN THE U.S.A. (1984)
The 2 Live Crew - BANNED IN THE U.S.A. (1990)

 使えるものは何でも利用するヒップホップ精神が生んだ決死のパロディ。前作『AS NASTY AS THEY WANNA BE』(1989)が猥褻であるとして、フロリダ州で未成年者への販売が禁止(また、同アルバムからの曲をライヴで演ったことでメンバーが逮捕)されたことを受けた2ライヴ・クルーの4th。タイトルは『アメリカに生まれて』ならぬ『アメリカで発禁にされて』。ジャケには、表現の自由を保障する合衆国憲法修正第一条の全文が引用されている。シングルになったアルバム表題曲でも「Born In The U.S.A.」をネタにして表現の自由を訴えた。スプリングスティーンが彼らに楽曲使用を許可したのは、ポピュラー音楽史に残る美談。


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Bob Dylan - THE FREEWHEELIN' BOB DYLAN (1963)
Melinda Doolittle - COMING BACK TO YOU (2009)

 '07年、〈American Idol〉で第三位になったメリンダ・ドゥーリトルのデビュー盤。オーセンティックなソウル路線だが、ジャケはディランのクラシック。アメリカ人なら誰でも知っているであろうこのジャケをツカミにしたところが、いかにも国民的人気オーディション番組の出身者という感じ(彼女自身の発案ではないと思うが)。彼氏不在の写真とアルバム表題の組み合わせがなかなか洒落ている。
 ちなみに、ディランのジャケに写っているのは、NY、マンハッタンはグリニッチ・ヴィレッジ、ブリーカー通りと西4丁目通りを結ぶジョーンズ通り。これを、当時ディランが住んでいた西4丁目方面に歩いている。キャメロン・クロウ監督『ヴァニラ・スカイ』(2001)で、トム・クルーズ&ペネロペ・クルスがこのジャケのパロディをやっているのを見た時は、さすがに失笑した。


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Led Zeppelin - PHYSICAL GRAFFITI (1975)
Branford Marsalis - SCENES IN THE CITY (1984)

 ブランフォード・マルサリスの初リーダー作は、意外にもツェッペリンのパロディ。タイトルに掛けて、様々なブランフォードの姿が合成されているのがクール。
 ツェッペリンのジャケに写っている建物は、マンハッタンのイースト・ヴィレッジ、セント・マークス・プレイス通り96、98番地に位置している。ロック・ファンには、ストーンズ「Waiting On A Friend」(1981)のPVに登場する建物としてもお馴染み。


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Simon & Garfunkel - BOOKENDS (1968)
Kruder & Dorfmeister - G-STONED (1993)
Jazzyfatnastees - THE TORTOISE & THE HARE (2002)

 2人組にしかできないパロディ。ガーファンクル役の“いや~、やっちゃいました”的なポーズがいかにもパロディらしい脱力感を醸し出す二重丸のネタ。3枚とも名盤なのがすごいが、中でもクルーダー&ドルフマイスターのEP『G-STONED』は、かつて個人的によく聴いた思い出の1枚。ここに収録の「High Noon」は、プレスリー「Blue Moon」を大胆にサンプリングし、白昼のメンフィスにキングの亡霊を召喚するかのようなマジカルな名作。まるで真昼の空に浮かぶ白い月のように美しい、奇蹟の超傑作トラックだ。ジェヴェッタ・スティール「Calling You」(映画『バグダッド・カフェ』主題歌)と続けて聴くと最高。


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David Bowie - "HEROES" (1977)
Cex - BEING RIDDEN (2003)
Cex - BEING RIDDEN INSTRUMENTALS (2003)

 バルチモア出身のエレクトロニカ・アーティスト、セックスの5thは、デヴィッド・ボウイのパロディ。同アルバムのインスト版では口がテープで塞がれ、ヴォーカルなし、という洒落になっている。内容は、エレクトロニカ+ロック+ヒップホップな音にラップ風の歌が乗ったもの。当時、ジャケに釣られて2枚とも衝動買いしたが、結局一度しか聴いていない。それでも何となく手放せないのがパロディ・ジャケの困ったところ。


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Bill Evans Trio - SUNDAY AT THE VILLAGE VANGUARD (1961)
Jay-Jay Johanson - THE LONG TERM PHYSICAL EFFECTS ARE NOT YET KNOWN (2007)

 知る人ぞ知る(?)スウェーデンの愛すべき“ひとりポーティスヘッド男”、ジェイ・ジェイ・ヨハンソンの'07年のアルバムは、ビル・エヴァンスのパロディ。
 '96年にデビューし、もろにポーティスヘッドなサウンドに乗せて、若い頃のチェット・ベイカーを思わせる甘くメランコリーな歌声を聞かせていたヨハンソン。“ポーティスヘッド風の~”というレコ屋の推薦文に釣られて無数のゴミ・トリップホップに金を注ぎ込んだ経験のある私が、自信を持ってポーティスヘッド・ファンに推薦できる数少ないアーティストの一人である(お勧めは最初の3枚)。彼の場合、フォロワーと言うより単純にファンのようで、実際にビートを拝借したりしながら、一人でストイックに擬似ポーティスヘッド的世界を追求していた。ところが、'02年発表の4作目『ANTENNA』で突如エレポップ化してしまい(ジャケはなぜかD・ボウイ『ALADDIN SANE』かマリリン・マンソン風)、私はそこで完全に彼を見限ってしまったのだった。なので、この『THE LONG TERM~』は未聴だったのだが、ネット上で試聴したところ、この6作目で彼は当初のメランコリー路線に回帰しているようだ。そのうち買ってあげようかと思う。


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DJ Afrika Bambaataa - DEATH MIX LIVE!!! (1983)
DJ Shadow - Q-BERT MIX LIVE!!! (1997)

 Qバートがシャドウの曲をミックスした悶絶ライヴ盤のジャケは、ブロンクスの高校で行われたパーティーでアフリカ・バンバータが回した時の模様を収めた歴史的ライヴ盤のパロディ。世界最高峰のターンテーブリストがヒップホップ創始者へ捧げたオマージュ。


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Original Soundtrack - EXODUS (1960)
Earthling - ECHO ON MY MIND PART II (1995)

 ポーティスヘッド『DUMMY』(1994)の制作に関わっていたティム・ソウル率いるブリストルのユニット、アースリングのシングルは、オットー・プレミンジャー監督『栄光への脱出』サントラ盤ジャケのパロディ。渋すぎる!
 当時、ポーティスヘッド、マッシヴ・アタック、トリッキーが“トリップホップ御三家”と呼ばれて人気があったが、私はアースリングを加えて“四天王”だと思っていた。彼らの1st『RADER』(1995)は、『DUMMY』にも比肩する激ドープな名盤。ポーティスヘッドらが手掛けたリミックス群も最高だった。


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Percy Faith, David Rose, Russ Case - THREE OF A KIND (196?)
Portishead - THIRD (2008)

 これはパロディとは呼べないし、意識しているかどうかすら怪しいのだが、ほとんど誰も気付いていないと思うので紹介したい。『THREE OF A KIND』というのは、アメリカの廉価盤レーベル、Pickwickの傘下であるDesign Recordsが発売した全12枚の編集盤シリーズ('60年代に発売されたようだが、正確な発売時期は不明)。かなりいい加減な括りで3組のアーティストの音源を寄せ集めたもので、ジャケは背景色と写真を変えながら、大きな「3」の文字をあしらったデザインで統一されている。
 ここに取り上げたのは、"Top Stars of Romantic Mood Music" というテーマでパーシー・フェイスらの音源を集めた盤(このシリーズの第一弾がこれ)。青緑色の背景に、右寄りで配置された大きな「3」。この類似は一体何を意味しているのだろうか(何も意味していない?)。段ボール箱で投げ売りされているようなジャンク・レコードゆえ、買おうと思えばほんの数ドルで手に入るのだが、私は未入手。中身は普通のイージー・リスニングだと思うが。


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Jeff Buckley - GRACE (1994)
Seal - SOUL (2008)

 これもパロディと言うよりは、単なる他人の空似と言うか、パクリと言うか、何とも微妙な似方なのだが、アルバム自体の内容が良いので紹介したい。
 シールがデヴィッド・フォスターのプロデュースでソウル・クラシックの数々を歌ったアルバム。取り上げられている楽曲は、ソウル・ファンでなくとも音楽ファンなら誰もが知っている超有名曲ばかりで、企画自体はありがちなのだが、これをシールが臆面もなくやったところが素晴らしい。存在感の割りにいまいちハジけ切らない人、という私のシールに対する長年のわだかまりを、このアルバムは見事に吹き飛ばしてくれた。レコ屋で1曲目の「A Change Is Gonna Come」を試聴した時は、興奮のあまり、“やったぜ、シール!”と思わずガッツポーズをしてしまったほどだ。妖怪人間ベムが遂に人間になったような感動作。聴きましょう。

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