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擬似シャーデーに気をつけろ(その5)



「プリンスの恩恵は計り知れない。私たち音楽を愛するすべての人間にとって、彼は恵みであり続けるだろう。彼は私にとって常に大きな存在だった。『パープル・レイン』をこっそり観たときから私の人生が変わった。やがてプリンスはNPGのショウに私を迎えてくれ、光栄にも私は一度、彼に会うことができた。彼はとっても気さくだった。すごく面白くて、優しくて。その後、彼が自分のアルバムで私の曲を取り上げてくれた。信じられなかった! またどこかで会いたかったけど、彼はもういない。偉大な人たちがどんどんいなくなっていく。プリンスのような人はもう現れないだろう。私たちが何とかより良い音楽を作っていけますように。商品である前に、優れた作品として」(22 April 2016 @alicesmithmusic




 ロビン・ハンニバルがどれだけシャーデー似の刺客を送り込んでこようと、彼女の王座が揺らぐことはない。毎年末に当ブログを通して発表されるS.A.D.E.大賞は、'13年、このアリス・スミスを一等にするために創設された。この人ほどシャーデー精神を感じさせる女性歌手を私は他に知らない。

 上の写真と動画は、'16年7月27日、ニューヨーク、リンカーン・センターのダムロッシュ・パークで開催された〈Girrrl Riot〉コンサートでのアリス・スミス。8月の〈Afropunk〉フェスの前哨戦として女性アーティストのみを集めて行われたその合同コンサートに、彼女はSate(トロント出身のブルース・ロック歌手。サロメ・ベイの娘/アンディ・ベイの姪)The VeeVees(ブルックリンのロック・バンド)と共に出演した。

 ニューヨークの女性デザイナー、ライアン・ロッシュの手による'88年シャーデー風の白いドレスを着てステージに登場したアリス。そこで彼女は、3ヶ月前に他界したプリンスを偲んで「Diamonds And Pearls」を歌った。誰もがやる'80年代のプリンス楽曲ではなく、「Diamonds And Pearls」という選曲が最高すぎる。ウィングスの影がちらつくこの華麗なポップ・ソウル曲は、アリスの個性にもピッタリ。完コピに近いストレートなカヴァーだが、それゆえに両者の相性の良さがよく分かる。

 フリートウッド・マックに加入したマーサ・リーヴスのようなアリス・スミスの稀有な個性には、生前のプリンスも大いに注目していた。'14年、彼はサードアイガールを従えたアルバム『Plectrumelectrum』で、前年に発表されたアリスの「Another Love」をカヴァー。その1年前の'13年8月21日には、ニュー・パワー・ジェネレーションのニューヨーク公演(プリンス抜き)にアリスが招かれ、リヴ・ウォーフィールド、シェルビー・J、カサンドラ・オニールらとの共演も果たしている。「Diamonds And Pearls」のカヴァーは、それらに対するアリスの返礼でもあるだろう。

Alice_DP2.jpg
'16年6月11日、ワシントンDC、9:30 Clubにて

 こちらは〈Girrrl Riot〉の1ヶ月半前、ワシントンDC公演でのアリス・スミス。ダイアナ・ロスから衣装を借りたシャーデーのようなこの麗姿はどうだろう。彼女はここでも「Diamonds And Pearls」を歌っている。

 ルックスもセンスも声質も歌唱力も(おまけに、ちょっと天然っぽい飾りのないキャラも)、とにかく最高なアリス・スミス。彼女はシャーデー・ファンもプリンス・ファンも同時に魅了する究極のディーヴァだ。誰か彼女を日本に呼んでください!!!!!




擬似シャーデーに気をつけろ(その1)(2017.01.28)
擬似シャーデーに気をつけろ(その2)(2017.01.29)
擬似シャーデーに気をつけろ(その3)(2017.01.30)
擬似シャーデーに気をつけろ(その4)(2017.05.08)

その6へ続く……(かも)


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