2017 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 09

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

The Ellen DeGeneres Show [February 2010]


THE ELLEN DEGENERES SHOW
Broadcast: 16 February 2010 (US)
Performance: Soldier Of Love
Personnel: Sade Adu (vocals), Stuart Matthewman (guitar), Andrew Hale (keyboards), Paul S Denman (bass), Ryan Waters (guitar), Pete Lewinson (drums), unknown (snare drum), Leroy Osbourne (backing vocals), Tony Momrelle (backing vocals)

 平日の昼間にNBCで放送されているエレン・デジェネレスのトーク番組に出演。デジェネレスは、女性テレビ・パーソナリティとしてアメリカでオプラ・ウィンフリーに次ぐ人気を誇る人物。この〈The Ellen Degeneres Show〉は彼女の看板番組である(ちなみに、前日のこの番組にはリアーナが出演して「Rude Boy」を歌っている)。


ellen2.jpg
ellen3.jpg
ellen4.jpg

 “全米1位のCDから聴かせてもらいましょう。シャーデーです!”というデジェネレスの紹介に続き、「Soldier Of Love」のパフォーマンス開始(『SOLDIER OF LOVE』はビルボードのアルバム・チャートで初登場1位を獲得した)。残念ながら演奏はカラオケで、アデュの歌のみ生。

 アデュは2月9日放送〈106&Park〉出演時と全く同じ型のワンピースを着ているが、ここでは色が白ではなく、赤というのがポイント(私は断然こちらの方が好き)。ヴォーカルは丁寧で、最後まで安定している。落ち着いた余裕のパフォーマンスで、かなり自信がついてきたような印象も受ける。バック・ヴォーカル2人と一緒に回る終盤の振りはなし。その時の気分で回ったり回らなかったりするようだ。

 セット、照明、カメラはごく並レベルで、映像的にはあまり面白くない。見所としては、赤い衣裳の艶やかなアデュ。そして、スチュアート・マシューマンが、この番組に限って、なぜかこれまでの黒いギター(ゴダンLGXT)ではなく、グレッチのホワイト・ファルコンを弾いている点だろうか。私は'01年ツアーの「Flow」で見られる、デンマンの白いブロードキャスター+マシューマンのホワイト・ファルコンという“ダブル・グレッチ”の画が好きなので、この番組でそれが復活しているのがちょっと嬉しい。ここでマシューマンがホワイト・ファルコンを弾いている理由は、恐らく、ただ単純に“それで出演してみたかったから”というだけのことに違いない(何せカラオケで音が出ていないのだから)。


ギター名鑑 ◆ シャーデー~愛の戦士編

white_falcon.jpg
GRETSCH - White Falcon
 “世界一美しいギター”とも称される名器。車で言うと、キャデラック。音色はリッチで武骨。ずばり、男のロマンの音がする。マシューマンは「Flow」の他に、かつて「Love Is Stronger Than Pride」でもこれを使用していた。西部劇モチーフの「Soldier Of Love」にこのギターは確かによく似合う。

ホワイト・ファルコン実演その1(純情派。頭もファルコン)
ホワイト・ファルコン実演その2(情熱系)
ホワイト・ファルコン実演その3(欲望編)
ホワイト・ファルコン実演その4(へべれけ編)



lgxt.jpg
GODIN - LGXT
 マシューマンが「Soldier Of Love」でいつも使用しているギター。通常のエレキ用ピックアップ(マグネティック・ピックアップ)に加え、アコースティック用ピックアップ(ピエゾ・ピックアップ)を搭載している。要は、これ一本でエレキにもエレアコにもなるという優れモノ。ギターシンセにも対応しているため、このギターの尻にはケーブルを挿す穴が3つも空いている。マシューマンはエレキ用とアコースティック用出力の2つを使い、細かく音色を使い分けているようだ。器用な男の器用なギター。

LGXT実演(色んな音が出ます)


broadkaster_bass.jpg
GRETSCH - Broadkaster Bass
 グレッチにはホワイト・ファルコンのベース版もあるが、ポール・デンマンが使っているのは、ボディ白+ピックガード金色というホワイト・ファルコン風のブロードキャスター。敢えてマシューマンとはお揃いにせず、“オレはブロードキャスターだもんね~”と主張するところに男の美学を感じないでもない。これを使った「Flow」でのブンブンうなるデンマンのプレイは最高にクールだ。「By Your Side」「Somebody Already Broke My Heart」でも使用。

ブロードキャスター・ベース実演(なんだこりゃ。ナイスキャラのベーシスト)


telecaster_ssh.jpg
FENDER - Telecaster (SSH)
 '00年からバンドに加わったスキンヘッドのテレキャス男、ライアン・ウォーターズ。前回ツアーではシンラインのテレキャスター1本で弾き通す姿がカッコよかった(侍みたい)。「Soldier Of Love」ではスタンダードなタイプを弾いているが、よく観察すると、ピックアップがシングル×2+ハムバッカーになっている(ハムバッカーは、シングルコイルよりも中低域の強い厚みのあるサウンドが得られる。シャーデーのバッキングには必須か)。ちょっと調べてみたところ、スクワイア(フェンダーの廉価ブランド)から、テレキャスターSSHという全く同型のギターが発売されていることが判った。しかし、ボディ白+ピックガード黒、ボディ黒+ピックガード白のみで、ウォーターズと同じ全部白いヴァージョンは確認できない。彼のテレキャスは、自分でピックガードを交換したSSHではないだろうか(上の画像は、私が手を加えてウォーターズのテレキャスを再現したものである)。

テレキャスター実演その1(日本のモリダイラ楽器が“H.S.アンダーソン”のブランド名で'70年代に発表した疑似テレキャスター“マッド・キャット”。オリジナルのフェンダー製とは大きく仕様が異なる。実際に彼が使用しているギターは、モリダイラからOEM供給を受けたホーナー社のものらしい)。
テレキャスター実演その2(死ぬほどカッコいい'88年の名作ヴィデオ。みんなこの人でテレキャスに憧れる。こっちも最高)

ellen5_ssh_falcon.jpg


 最後に、全くどうでもいい余談。
 英ウィキペディアの“グレッチ”の項で、“クラッシュのミック・ジョーンズは「London Calling」のヴィデオでホワイト・ファルコンを弾いている”という記述を見つけ、“あっ!”と思った(私はあのヴィデオがえらく好きで、十代の頃よく観ていた)。早速、確認のため久々に観てみると……ヴィデオは相変わらずカッコよかったが、ミック・ジョーンズの弾いている白いギターは、実際には、ホワイト・ファルコンではなかった。あれは恐らくギブソンのES-295で、ガンズのイジー・ストラドリンが弾いていたのと同じギターではないかと思う(つまり、英ウィキペディアの記述は間違っている)。
 ちなみに、ポール・シムノンが弾いているのはギブソンのEB-2なので、「London Calling」のクラッシュは“ギブソン×2+テレキャスター”という態勢である。シャーデーの“グレッチ×2+テレキャスター”と較べてみるのも一興ではないだろうか(と、強引にまとめてみる)。


※いきなりギター・マニアのブログみたいになっているが、私は決してバンドマンでも、楽器に詳しいわけでもありません。

| TV Appearances | 07:24 | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT